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帝国データバンクPart2 第3回 契約書ーやめよう!「甲・乙」表記

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

帝国データバンクPart2 

第3回 契約書ーやめよう!「甲・乙」表記

前回は、外国人へのコロナの影響について皆さんにご報告させていただきました。
さて、今回は、契約書について書かせていただきます。

契約書の甲・乙表記

私は、知的財産はもちろん、それ以外の一般的な(例えば売買)契約書なども
作成・チェックも行政書士としてやったりするのですが、
その時に、いつも危ないなぁ、
普通のサラリーマンだったら間違うのではないかと思うところがあります。

それは、「甲乙」の表記です。

それなりに頻繁に、甲が乙に品物を売って、
甲がその代金を乙に支払うという契約書案を見たりします。

もちろん、私もそそっかしいところがあるので、
それに類することを自分もやらないかとも心配になります。

そもそもなぜ、甲乙の表記?

常々思っておりますが、
「なぜ、甲、乙を使わなければならないのだろうか?」

考えてみますと、もともとは、ワープロなどが無い時代に、
一つの契約書を複数の相手に使いまわすために、
甲とか乙とかが都合がよかっただけなのです。

その時代だと、大量に印刷しておいて、
住所と名称だけ書いて、あとは印鑑を押してもらえば済んだだけだと思います。

甲乙の表記とワープロ

このような表記は必要ない!

ただ、現代においえては、甲乙を使う意味は全くないない!
むしろ害悪であり、一刻も早くやめるべきであるという結論に達しました。

というわけで、植村は「甲乙廃止論者」として、
革命に身を投じることにいたしました(笑)

というわけで、革命家植村は、ここで、皆さんに大きくお勧めします。
甲乙は使わない契約書を作りましょう。

具体的には、例えば以下のように書いて、言ってください。

「契約の序文で、「株式会社ポラリス(以下、「ポラリス」という。)と、
株式会社ポラリス植村国際(以下、「植村国際」という)とは本契約を締結した。」

という感じで、
以下、「ポラリス」、「植村国際」と書いて、契約書を作っていくのです。

そうすれば、甲と乙とを混同するようなことはほぼないです。

どうしても使いたい方!

もし、相手の会社の関係でとか、
社長が契約書らしくないからかっこ悪いといっているとかで、
どうしても、甲、乙ではなくては困るということであれば、
一度、上記の方法で作成して、
そのあと、ワード等の「置換」という機能を使って、置き換えをすればいいのです。

(わからない方は、若い方に聞いてみてください。
いない方は、検索で「やめよう 甲乙の表記」で検索してみて下さい。
私のWebページに分かりやすく書いてあります。)

契約書を使いまわしたいという場合も、
前の契約書の、例えば「植村国際」のところを、
新しい契約主体「鈴木商店」などに置き換えればいいのです。

丙・丁・戊

あと、甲乙のつづきってしっていますか?

「丙・丁・戊」(へい・てい・ぼ)です。もっと続きます。

たくさんの主体が登場する契約書だと、これらを思い出すだけで面倒です。
でも、上記方法だと、全くその心配はないです。

という、革命家植村からのお願いでした。
さて、次回も、契約書についてもう少し記載できたらと思っております。

以上

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