私は元役人です。特許庁の役人だったので直接に入管業務をしていたわけではないです。
しかし、同じ役人である以上、どのようなところを見ているかということは同じです。
一般に、理由書を重視していると考えられているようですが、理由書はあくまで許可を出すか否か迷った場合に参考的に参照するにすぎないはずです。
確かに入国管理局の入国審査官は多くの裁量を有していると思います。しかし、役所である以上、人による判断のブレが大きいことは許されません。そのため、理由書の記載がうまい下手で結果が、大きく変わるようなことは許されていないと考えるべきです。
入国管理局の入国管理官が最も重視しているものは、必要な書類・要求した書類がしっかりとそろっているか否かです。
例えば、書類がそろっていなければ、その入国管理官がどんなにその人に在留許可を与えたくても、与えることが不可能です。逆に、しっかりと、書類(証拠)がそろっていれば、どれほど、直感的に怪しいと考えても不許可にすることは困難です。
そういった意味で、客観的な書類をそろえることが何よりも大切なのです。
そのうえで、一部を補完する意味や、証拠間の関係などを説明するために、補助的に存在するのが理由書です。
その為、弊所では、理由書で証拠のない主観的な内容を記載するよりも、客観的な証拠を指導し、その客観的な証拠をどう解釈して、なぜビザを与えるべきなのかの入国審査官への説得資料と考えております。