在留カードの読み方 チェックポイント

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

在留カードの読み方 チェックポイント

1 在留カードとはなんぞや?

日本に在留する期間が3月を超える者(中長期在留者)が有する身分証であり
外国人は常に携帯していなければなりません。

交付については、空港で入国許可と同時に交付される場合と
簡易書留で居住地に郵送される場合があります。

顔写真のほか氏名、国籍・地域、生年月日、性別、在留資格、在留期間、就労の可否など
基本的な情報が記載されています。

2 在留カードの読み方

(1)就労可能か?の確認

採用時にまず注目すべきは、
中央部にある在留資格と青枠の「就労制限の有無」欄です。

「留学」「就労不可」と明記されているので、雇用はできないように思えますが

   裏面を見てみると、

左下資格外活動許可欄には
「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」
つまり、その時間内であれば、ホワイトカラー・ブルーカラーの区別もなく
幅広い職種に従事することが可能であるという許可です。

(2)在留期間

さて、表面に戻り、今度は下部の青枠を見てみよう。
「このカードは 2018年10月20日まで有効です。」

すでにこのカードは無効、オーバーステイ状態にあります。
ですから、この外国人を雇用した場合は、不法就労助長罪に問われます。
すぐに入国管理局への出頭を促しましょう。

ついでにですが、期間が既に過ぎていても、
裏面の右下を見てください、ここに
「在留資格変更許可申請中」又は
「在留資格更新許可申請中」
と書いてある場合は、
その結果が出るまでは、従前の内容で、引き続き在留・就労が可能です。

ただし、その期間は、原則2月なので、それを超えている場合は、
オーバーステイしている可能性が高いです。

(3)在留資格による制限

最後に、例えば技術・人文知識・国際業務のような、就労ビザであっても、
表面の先ほどの「就労制限」のところには、

通常、「在留資格にもとづく就労活動のみ可」と書かれています。

その為、在留資格以外の就労はできません。
つまり、アルバイトで、コンビニで働く等はできないということになります。

このように、在留資格がホワイトカラー職であれば、
可能な就労はそのホワイトカラー職に限定されます。
その為、ブルーカラー職としては雇用できないのです。

ちなみに、ブルーカラー職で雇用できるビザは【特定技能】だけです。
(技能実習は、建前上、実習であり就労ではないことになっております。
実態は・・・・・ですが。)

そのためにも、各在留資格の性質は理解しておくことは重要です。

(4)在留カードの偽造

在留カードの偽造が問題になっております。
在留カードの偽造か否かは

  この変造防止サイトを見て確認してください。

一般には、お札に準ずるホログラムなどがなされているのが本物なので、
チャッチイと思ったら、偽造の可能性が高いです。

また、番号自体が有効かを確認する方法は、
この確認ページで表面の右上の番号を入れて確認してください。

また、この在留カード偽造をチェックできるアプリケーションが←ここにありますので、
携帯電話(スマートフォン)に入れて、チェックしてください。

これらを怠ると、不法就労助長罪に問われる可能性があります。
(知らなくても、過失があるということで、処罰(三年以下の懲役)されます。)

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