在留状況不良で:在留資格の更新・変更が不許可となった場合:いったん帰国させた方がいい場合

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

在留状況不良で:在留資格の更新・変更が不許可となった場合:いったん帰国させた方がいい場合

不許可

在留資格の更新・変更の際には、当然に審査があります。
そして、この審査の結果、「不許可」になってしまう場合があります。。

・仕事の種類がビザと合致していて、本人もビザの条件をクリアしているのに、許可にならなかった。

・本当に結婚しているし、税金だってちゃんと払っている。生活に十分な収入もあるのに不許可だった。

等、書類上はビザ条件を満たしているはずなのに不許可という場合、理由はざっくり2パターンに分けられます。

2つのパターン

Aパターン:書類の内容が信用できない(偽造の疑いということのほかに、説明の内容が信用できない・立証不十分という場合もある)

Bパターン:在留状況不良

ビザ申請不許可の理由

在留状況不良とは

今回はBパターンの在留状況不良について書いてみます。

「在留状況不良」とは、ビザ取消になるような法律違反はないけれど、ビザの主旨などから滞在の在り方、滞在中の行動がよろしくないということです。

具体的なケース

(1)留学生なのに、その学校の出席率が低い場合。

(2)留学ビザなのに学生ではなくなった(卒業後進学しない・退学・除籍になった)後も、ほかの条件に適合するビザに変更することなく日本に3か月以上滞在し続けた場合は、在留不良と判断される可能性があります。
(ビザ取消になる可能性もあります)
なお、学生ではなくなってもビザ期限が残っている間はオーバーステイにはなりませんが、資格外活動許可(アルバイトの許可)は失効するので、アルバイトをすれば違反(資格外活動)になります。

(3)就労ビザはビザに適合する種類の仕事をするためのビザです。
なので、就労ビザの人が仕事を辞めて3か月以上何もせず、ほかに適合するビザに変更もしていない場合は、在留状況不良と判断される可能性があります。(ビザ取消になる可能性もあります)
なお、仕事を辞めてもビザ期限が残っている間はオーバーステイにはなりませんが、ビザに適合した仕事が見つからないからといって、ビザに適合しない仕事をした場合は違反(資格外活動)になります。

(4)日本人と結婚した「日本人の配偶者等」ビザ日本人と夫婦として日本で暮らすためのビザです。
なので離婚してもビザ期限が残っているからと、ほかに適合するビザに変更することなく日本に6か月以上滞在し続けた場合、在留状況不良と判断される可能性があります。
ビザ期限が残っている間はオーバーステイにはなりませんが、期限前でもビザ取消になる可能性があります。

(5)就労ビザを持つ外国人と結婚して得た「家族滞在」ビザは、就労ビザを持つ結婚相手と日本で(扶養を受けて)一緒に生活するためのビザです。
なので、離婚してもビザ期限が残っているからとほかの適合するビザに変更することなく3か月以上日本に滞在し続けた場合、在留不良と判断される可能性があります。(ビザ取消になる可能性もあります)
なお、離婚してもビザ期限が残っている間はオーバーステイにはなりませんが、離婚すると資格外活動許可(アルバイトの許可)は失効するので、アルバイトをすれば違反(資格外活動)になります。

記のようなパターンに当てはまると、ビザ期限までに条件を整えて更新や変更の申請をしても不許可になる可能性が高くなります。

学生であれば真面目に出席すること、
卒業や退学・退職、離婚などビザの根拠になっている状況が変化しそうなとき、
かつ日本に滞在し続けたい場合は、変更し得るビザがあるかどうかなど、しっかりと確認しておくことをお勧めします。

いったん帰国(出国)

ビザの更新や変更で不許可になった場合、不許可理由を確認して問題を解消できれば再申請で許可になる場合もあります。
しかし在留状況不良が理由で不許可になった場合、「在留状況不良」は「過去の事実」のため、ほとんどの場合、再申請でも問題の解消はできず、逆転での許可は得られません。

このため、一旦帰国して在留資格認定証明書(COE)の申請からやり直すことになります。=いったん帰国する必要があります。

いったん帰国(出国)の新情報(2023年3月)

この時、在留期間が残っている状態であると、本来的に帰国しても、在留資格変更申請になってしまいます。

その場合、には、日本から出国する際に、出国の審査をする審査官に「再入国は求めないので、在留資格を失効してください」
と伝えてください。

そうすれば、在留資格認定証明書交付申請を帰国と同時にすることが可能になります。

いったん帰国しない方法の新情報(2023年3月)

ミャンマー特例の場合には、帰国が危険ということになります。
この場合には、帰国できないことを理由書に記載して、
帰国せずに、変更申請ではなく、在留資格認定証明書交付申請を日本にいる間に出すことも可能になる場合があるようです。

短期滞在で入国中に、帰国せずに、在留資格認定証明書交付申請を出すパターンと同じです。

短期滞在からの他の在留資格への変更は可能なのか?:在留資格認定証明書であれば取れる可能性あり!

その理由は

よく「一度帰ると、もう日本に来られなくなるかもしれない」と言って日本に居たままビザを変更したがる人がいます。
確かに、気持ちとして「今、日本にいる人がビザを取る」方が、「外国にいて、これから新しくビザを取る」よりも簡単なような気がします。

しかし、日本の法律では、COEの審査では、日本に居た時の在留状況は審査対象になっていません。
つまり、滞在中の人は確実に「日本滞在中の状況に問題がないかチェックされる」のですが、新しく来る人は「日本滞在中の状況はチェックされない」ということです。
このため、「更新」や「変更」では許可の見込みがない人でも、一旦帰国してのCOE申請で許可になるケースはよくあります。
このことから、在留状況に問題がある人が一度帰国することを「在留リセット」などと呼ぶこともあります。

ただ、完全に初めての人と同じにはならない

ただ、現実は「リセット」と呼べるほどには甘くはなく・・リセットであれば初めて申請する人と同じく「0」ベースでの審査になるはずが、在留状況不良とされて帰国した人は実質「マイナス」からの審査になっているのは確かです。
しかし、それでも法律で明確に在留状況をチェックすることになっている場合と異なり、一旦帰国した人が真摯な反省を書類上でしっかり表現していくことで、多くの場合、許可にこぎつけることができています。

在留状況不良を理由に更新や変更が不許可となった場合は、一旦帰国してCOE申請から挑戦することをお勧めします。(在留状況不良に限らず、問題解決もできないのに再申請を繰り返すと、収容されて強制退去になる場合もあります)

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