留学生(過去、留学生であった方を含む)へのコロナ特例まとめ
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
留学生(過去、留学生であった方を含む)へのコロナ特例まとめ
今現在「留学生」である方はもちろん、過去、留学の在留資格を持っている方であっても、
以下の措置が受けられます。
① 帰国困難で、「留学」の在留資格を有したことのある方
【特定活動(6カ月)・28時間までの就労可能】
※ 留学生であったもの等については帰国困難が要件です。
※ 中退者等であっても可能です。
※ 短期滞在、各種の特定活動、出国準備等であっても可能です。
留学生の間は、資格外活動許可を得ることによって、
週28時間(風俗業を除く)のアルバイトが可能でした。
それに対して、コロナ特例として、
卒業後であっても(卒業していなくても)、留学生という資格を有したことがある方は、
特定活動の在留資格を得ることができ、
資格外活動許可(週28時間)を受けることができます。
これにより、資格外活動(アルバイト等)をすることができます。
下記のページの「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた留学生への対応について」参照
(D)ページ:新型コロナウイルス感染症に関する外国人の在留諸申請について留学生及び日本語教育機関に係る取扱い
② 就労できるビザを有していたが解雇等にあった方で就職活動を行う方
【現在のビザのままor特定活動(6カ月)・資格外活動可能・更新可能】
※解雇等には、倒産、人員整理、雇止め、採用内定の取消等が含まれます。
※帰国困難であることは要件ではありません。
今現在留学生、または留学生であった方で、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務等)の就職活動をするためということで、在留資格の変更をしなくても、
そのままの在留資格(ビザ)で、就職活動が可能な措置です。
生計を維持するために、資格外活動(アルバイト)も認められます。(申請は必要です)
さらに、特定活動の在留資格(ビザ)への変更も認められます。
この特定活動についても、資格外活動が可能です。
また、更新も可能です。
(ただし、コロナの雇用悪化が改善されると、この措置は撤廃されます。)
(G)ページ:新型コロナウイルス感染症に関する外国人の在留諸申請について解雇・雇い止め等となった方に係る取扱い
からリンクされている
(F)ページ:解雇,雇い止め,自宅待機等となった就労資格をお持ちの方に係る対応
③ 解雇等にあった方で特定技能の合格を目指す方
【特定活動(1年)・就労可能】
※解雇等には、倒産、人員整理、雇止め、採用内定の取消等が含まれます。
※帰国困難であることは要件ではありません。
あくまで、特定技能の合格を目指し、特定技能のへの変更を目指す方用です。
ただし、この方法においては、特定技能になったら採用する、
そして、特定活動中も雇いますよという、就職先が必要になります。
(B)ページ:新型コロナウイルス感染症の影響により実習が継続困難となった技能実習生等に対する雇用維持支援
この(B)ページの(1)の(3)に該当します。
④ 生計の維持が困難な方
【今の資格で資格外活動許可(週28時間まで)】
①は、今の資格で更新ができない方向けの在留資格変更がメインです。
それに対して、こちらは、今の資格のままで、資格外活動が認められることになります。
ただ、あくまで、週28時間のアルバイトになります。
下記ページの最初の「◎新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により本国等への帰国が困難な外国人に係る在留諸申請の取扱い(PDF)(2020.12.1更新)」
を参照ください。
(C)ページ:新型コロナウイルス感染症に関する在留諸申請について帰国困難者に対する在留諸申請の取扱い
⑤ 継続就職活動中または内定待機中の方
【特定活動(6月)・資格外活動許可(28時間まで)】
(イ)日本の大学及び専門学校卒業後すぐ
日本の大学又は日本の専門学校を卒業した方は、就職活動を行うために特定活動が認められています。
※ 日本の大学又は専門学校のみです。外国の大学、専門学校は含みません。
ただ、このビザは、基本的に1回の更新だけなので、通算1年しか在留できません。
それまでに、就職先を見つけてくださいとの趣旨なのです。
※ 特別の場合には、2年までは可能性があります。
資格外活動の許可も得ることができます。
(D)ページ:大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ
(E)ページ:新型コロナウイルス感染症に関する外国人の在留諸申請について留学生及び日本語教育機関に係る取扱い
なお、日本語学校の卒業者にはこのような措置はないのですが、海外の大学(大学院)を卒業している方は、
(ロ)海外の日本の大学卒業者で日本語学校卒業者であっても、国家戦略特別区域であれば、滞在が可能な場合があります。
この措置についてのコロナ特例は、
前述のように、通常1年で終了なのですが、(E)ページでもあるように、
継続的就職活動の場合も1年を超えて更新を受けられることになっております。
また、内定者の場合には、就職までの期間として認められる期間が1年であったのですが、
1年半まで延長されています。
(ロ)海外の大学卒業者で日本語学校卒業者
国家戦略特別区域においては、海外の大学の卒業していれば、日本語学校の卒業生であっても、継続的就職活動をすることが可能な場合があります。
この辺りは、日本語学校の担当者の方が詳しいので、その方に確認ください。
ただ、日本語学校の担当者から言われていないような場合は、おそらくこの制度の利用できないということでしょうから、あまり考える必要はありません。
特区内の日本語学校もすべてではなく、指定を受けた日本語学校だけでもあります。
(D)ページ、(E)ページを確認ください。
現在確認したところ、国家戦略特区でこの措置を取っているのは。
千葉市
北九州市
今治市
福岡市
成田市
のようです。(2021.08.24)
⑥ 現在留学生のビザの方で引き続き留学生を続ける場合
(F)ページ:新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた留学生への対応について
に記載してあるように、
留学先の学校を変更することが認められます。
日本語学校の期間は2年間が限度でしたが、延長が可能になっています。
従来からですが、資格外活動許可をつけることも可能です。
⑦ 2020年に卒業した方
(F)ページの2について記載
※ 留学の在留資格をいまだ有している
※ 帰国困難が要件
※ 資格外活動の許可をもらっている方
留学生は資格外活動(アルバイト)を行うことができます。
しかし、卒業後は原則、資格外活動(アルバイト)はできません。
この措置により、卒業後も資格外活動が認められます。
ただし、この措置は、2020年に更新されたきり、2021年については更新されていません。
そのため、この方法が使える方は少ないものと思います。
おそらく、④の措置がこの措置を包括するため、必要ないということなのだと思います。
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