ミャンマーの方への日本政府の支援(難民・コロナ特例も含む):2022年4月の改正に対応:ミャンマーの特例の終了に気を付けて、更新できなくなります。

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

ミャンマーの方への日本政府の支援(難民・コロナ特例も含む):2022年4月の改正に対応:ミャンマーの特例の終了に気を付けて、更新できなくなります。

ミャンマー失踪者等へも特定活動を認める旨の特例の内容

News

最初の状況

日本政府は、ミャンマーのクーデター発生により、ミャンマーの方々を支援するために、
特定活動について特例措置を発表しました。

入管の正式な発表はこちらです。(←必要情報などもここに記載されています。)

日本経済新聞の記事はこちらです。

入管庁の最新の対応(2022年04月)

NHKの1年への延長の記事

2022年4月15日 新規の取り扱いになりました。方向としては、より緩和されたという状態です。
以下、修正された内容で、ご説明します。
入管庁の内容はこちらになります。

認められる条件

① 在留期間を満了した者

在留期間を満了した者は、ちゃんと最後まで在留期間の間、在留目的の通りの活動を終えた人が該当します。

・留学の期間を満了して卒業した場合、

・技能実習の期間である、3年又は5年を満了した場合

・特定技能は1年で更新なので、次の更新の際には今の会社が雇用を継続しなかった場合

などが該当します。

② 自己の責に帰すべからぬ事情によらず在留期間を満了できなかった者

この自己の責に帰すべからず事情によらず在留期間を満了できなかった者は、
いうなれば、他人(会社等)が悪くて、在留期間を満了できなかったものが該当します。

例えば、

技能実習生で会社からの解雇

会社で虐待を受けて逃げ出したような場合
(ただし、これを主張するには、証拠をしっかりと提出する必要があります。)

技術・人文知識・国際業務で会社からの解雇

日本人と結婚しており相手に帰責性があるにもかかわらず離婚された場合
(ただし、これを主張するには、証拠をしっかりと提出する必要があります。)

などが該当することになります。

③ 自己の責に帰すべき事情によって在留期間を満了できなかった者

内容は、どのような理由であっても特定活動での日本在留を認めるというものです。

今回の措置の重要なところは、
自分の責任で在留期間を満了できなかったミャンマー人であっても特定活動で在留できることです。

自己の責任により満了できない方の例としては、例えば、

    • 留学で来日して、学校に通わなくなった場合
    • 技能実習生で来日して、失踪した(逃げた)場合

のように、ミャンマーの方に責任や問題があるような場合についても、
特定活動の在留資格が認められるということです。

認められる在留期間と内容

認められる在留資格は、以下の3つです。

①及び②の方が取得可能な在留資格内容

上記、①及び②の方は、次の2つのビザの申請が可能です。

A 通常:

特定活動で 6月の期間が認められます。
2022年4月の改正で、1年に延長されました!

就労可能です。時間の制限はないとのことです。
ただ、風俗業の営業まで認められるかは、今のところわかりません。
がおそらく制限が付くと思われます。

B 特定技能での雇用を目指す場合

特定技能での雇用されることを目指す場合は、この内容で請求することができます。

特定技能についてはこのページを特に参照してください

特定活動で 1年の期間が認められます。

就労可能です。時間の制限はないとのことです。
ただ、風俗業の営業まで認められるかは、今のところわかりません。
がおそらく制限が付くと思われます。

C まとめ

今回の改正で、①と②で、差がなくなり、
どちらでも、1年で就労可となっております。

③の方が取得可能な在留資格内容

つまり、ミャンマーの方に責任があるような場合は以下の在留資格だけです。

D 6か月(就労制限28時間までの制限あり)

特定活動で 6か月の期間が認められます。
就労可能です。

しかし、A、Bとは異なり、時間の制限があり。
週28時間までの就労しか認められません。

E Dで6月問題なし→1年(就労制限なし)

上述のように、原則6カ月で就労制限がありましたが、
法令違反などがない優良者であれば、

このように自己都合でやめた方にも、1年の就労制限なしでの
在留資格が認められます。

更新

何度でも更新可能です。

ただし、ミャンマーの情勢が今のままである限りという制限が付きます。
逆の言い方をすると、ミャンマーの情勢が安定した場合には、
すぐさまこの措置はなくなり、更新等がされなくなる恐れが、常にあるということです。

更新(2022年12月最新の情報)

現在、コロナ特例で特定活動を受けていた方が、
最後の更新ということで、4か月の在留期間を過ぎた方について、
ビザの変更更新を認められず、たくさんの方が帰国を余儀なくされています。

4か月の更新の際に、「最後の更新でありそれを過ぎたら帰国します」との念書のようなものを
書かされ、それを書いた場合だけ4か月更新を認めたとのことで。

それを根拠に更新・変更を認めないという運用がされています。

このことは、ミャンマー特例もほぼ同じことが起きると思われます。

ミャンマー国内の不安定状況が続くようでしたら、
更新は可能ですが、そうでなくなった時には速やかに同じことが行われると思います。

そのため、ミャンマー特例がとれるからと言って、安心せず、
今のうちに、特定活動からの変更をしておくほうがいいと思われます。

そうでないと、ミャンマーの国内情勢が安定した際に、帰国せざるを得なくなってしまうと思われます。

提出書類

提出書類は、以下の3つだけです。

(イ) 在留資格変更許可申請書(様式U(その他))

(ロ) パスポート等のミャンマー人であることを証明するもの

(ハ) 理由書(記載例あり)

理由書も非常に簡単です。

ただし、②の場合でビザ申請をする場合には、
自己に責任がないことを、主張し証拠をつけて申請する必要があると思われます。

アドバイス

以上のように、この在留資格は非常に簡単に出ると思います。

しかし、注意しなければならないことは、将来のことも考える必要があります。

つまり、今回の措置はミャンマーの情勢が安定すると直ちに撤回される恐れがあるということを、考えていてほしいのです。

そして、この措置がなくなってから、急に他の申請を始めるというのは、
入管の入国審査官から見ると、ただ日本にいたいから、この特例を申請し、その後、他の資格に変更してあがいていると見えてしまいます。

そのため、今現在、ちゃんとした在留資格がある方でそのまま更新等できる、
若しくは、他の資格で申請できるのであれば、そうしておくべきであるということです。

また、この申請時にも、上述の理由書の内容は、記載例のように書けば通るでしょうが、
先のことも考えて、今後、どのようにする予定なのか、特定技能にするのか、技術・人文知識・国際業務にするのかなどを記載して、
そのための準備をしておくべきです。

以上から、

この在留資格を利用してもいいですが、その時には先のことを考えてください

というのが、
私からの、アドバイスになります。

難民申請との関係

日本政府としては、今回の事例があっても、
ミャンマー人の方を難民とは認めたくないのではないかと思います。

そうしてしまうと、現在、政権を持っている軍事政権側との関係が悪化する可能性が高いからです。

他方、難民について不許可決定を大量に出すと、今度は欧米諸国から、
日本はミャンマー制裁について後ろ向きであるとの批判を受けかねないということも、
その背景にあります。

つまり、今回の措置は、日本政府がどちらにもいい顔をするための措置であると、
いえます。

そのため、現在及び今後、難民申請者については、この特別措置にできるだけ流していく、
というのが、入管の方針になるのではないかと予想します。

なお、在難民申請中の方もこのビザ(在留資格)への変更申請は可能です。

Q&A 質疑応答

Question

はじめまして。
私は、日本在住の○○と申します。
日本語学校に通っているミャンマー人から、以下の質問を受けております。
日本語学校在学中に、難民申請は、可能でしょうか?
或いは、最低でも、日本の短大に在住中か卒業してからでないと、難民申請は、できないでしょうか?
教えていただけたら助かります。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

Answer
難民申請は可能です。
しかし、一度難民申請してしまうと、他のビザに変更することが一般に困難です。
また、難民申請の場合、最初の4月は就労可能ですが、その後の更新の後は就労が不可能になることがたいへん多いです。
 
そのため、他のビザの可能性があるのであれば、そのビザの取得を目指すべきだと思います。
 
まずは、帰国困難というビザがありますので、そちらを申請し、コロナが落ち着いたりミャンマー国内が落ち着いて、
帰国困難ビザが下りないという状況になった時に、それでも他の在留許可が取れそうもない場合に、難民を検討してはいかがでしょうか。
 
また、他のビザが難しいという場合でも、特定技能というビザもございます。
ご検討ください。

その他の処置(帰国困難)

ミャンマー特例の出入国在留管理庁のまとめページ

その他帰国困難(コロナ特例)での対応も可能です。

まとめ:新型コロナウィルスにおける、在留資格関係の法務省の措置

 

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