包袋禁反言・エストッペル・フロード

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有
               

包袋禁反言(ほうたいきんはんげん)・エストッペル・フロード

根源法理

アメリカ法から来た考え方です。

アメリカでは、嘘や矛盾した主張を許さず、

それらを行って権利を得たり、行使した場合には
フロードということで、

権利自体が無効になる、又は、
権利行使不可等になるという法理があります。

エストッペル

そのような法理のなかで、
矛盾した主張について、禁反言エストッペル(estoppel)といいます。
そのような場合に、権利を行使できないということになります。

包袋禁反言

このエストッペルの法理を、拡大したのが、包袋禁反言です。
具体的には、特許権の取得の際に、審査官等にした主張と矛盾する主張を、
侵害訴訟の際に主張できないという法理です。

なお、「包袋」の部分ですが、
日本では出願中の特許は包袋という入れ物に入れて管理されていたことから、
包袋に入っていた時の主張という意味で、付けたものと思わます。

包袋禁反言の説明

具体的例

例えば、審査官からある引用文献を引かれた際に拒絶理由通知を受けた際に、
Aという効果があるので、その引用文献とは異なるというような主張をし、特許権となった場合。

権利者となったものが、Aという効果のないものの、
他の部分は権利範囲という場合に、権利の行使が制限されることがあります。

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©弁理士 植村総合事務所 所長弁理士 植村貴昭

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