第2回 自力(自分)で特許出願をする方法

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

自力でできる 特許・実用新案の書類を書く方法講座 第2回

自分で出願する(弁理士を使わない)メリット・デメリットを以下のようにまとめてみました。

自力で出願のメリットとデメリット

1 メリット

① 弁理士費用が無料であること

正直これが最大のメリットです。
弁理士費用は、我々が言うのも何なんですが、
非常に高いです。(高いのには理由はありますが、ここでは省略)
これが無料になるメリットはとても大きいです。

② 自分が直接行うので
間に弁理士等が入らない

思いが伝わらないなどの問題を解消できます。

2 デメリット

① 非常に大変である

特許出願その後の対応などは、かなり専門性が高いです。
そのため、自分で行おうとすると、かなりいろいろなことを調べ、
時間をかけないと出願できません。
明細書を書くだけでもかなりの時間を要します。

② 特許をとれないことがある1

弁理士が間に入ったからと言って100%権利が取れるとは限らないですが、
それでも取れる確率が下がってしまいます。

③ 特許をとれないことがある2

①と関係しますが、所定の形式に合致しない場合等は、
手続きが却下される可能性があります。
また、自分で作った文章がつたないため、
発明が理解できないとして却下される可能性があります。

④ 特許をとれないことがある3

③ほど悪くなくても、出願書類に十分な内容的な厚み(実施例の細かい記載、変形例等)
が無い場合には、拒絶理由通知に対応できない場合があります。

⑤ 特許を取得できでも
無意味な場合がある

実は、特許を取得すること自体は簡単です。
難しいのは、高い費用をかけて特許を取った意味があるほど
しっかりとした特許を取ることなのです。
これは、本当に難しいです。
プロの弁理士であっても、
この要件を満たす特許をとれた!
と実感している先生は何人いるのでしょうか。
数パーセントかもしれません。
自力でやった場合、特許をとれたとしても
無駄な権利になる可能性が飛躍的に高まってしまうのです。

⑥ 期限管理ができないことがある

特許のは期限を管理する必要があります。
期限が到来した場合などに特許庁から何らかの通知があるかというと、一切ないのです。
例えば、審査請求期限の3年、特許維持年金の納付(1~10年毎)などは、
特に忘れやすく、弁理士事務所であっても気を遣うところです。

 

以上のメリット・デメリットを検討してください。

まとめページは以下になります。

自力(自分)で特許出願(特許出願)をする方法とテンプレート(雛形)

特許庁のHPはこちら

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