特許申請と出願の違い
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
特許申請と特許出願の違い
問題提起
Q:「特許出願」と「特許申請」のどちらが正しいのでしょうか?(疑問)
結論を言うと、
A:「特許出願」が正しいです。
正直、この事実に気が付くまでは、私たち専門家は当たり前のように使っていたので、
特許を申請するということばが使われていることに全く気が付きませんでした。
その業界に長くいると、普通とは異なることでも、
全く変だと思わないのですね。
危ない危ない!専門家の蛸壺にはまっていましたね。(笑)
特許以外に出願を使っているのは、他には、
大学等の入学試験の場合だけのようです。
共通点は何なのでしょうか?
うーん、大学の入試では、申請しても必ず通るわけではなく、
他の出願人(受験生)と比べられて、優秀な場合だけ
特別な資格が与えられるということのように思います。
その点では、特許も、同じように、他の出願と比べられて、
新規性と進歩性等がある場合だけ通るということのようです。
そこで、出願等言葉が使われているのかなぁ?
と私は思っています。
なぜ、この記事を書いたのか?
ネットで検索していると、
【特許の出願(特許出願)と、特許の申請(特許申請)とで何が違うのですか?】
という疑問が出ておりました。
前述のように、うーん、違いはないです。
ただ、我々弁理士などこの業界の人間は、
100%「出願」を使います。
特許法・商標法・実用新案法・意匠法などでは、出願が使われているからです。
ただ、出願に伴うほかの書類、
「早期審査申請」「減免申請」などの、権利をくださいと申し立てる以外のものは、
申請を使っています。
行政書士などが行政庁に出す書類はたいてい申請なので、
どこが違うのだろうかと考えてみたところ、
申請
内容に間違いなどが無ければ、その申請が通るというものは申請を使う
出願
内容に間違いが無くても、それが通るか分からないので、
通してくださいとのお願いが入るものが、出願なのかなぁ・・・
と思います。
先ほどの、大学入試の出願などはこちらの例ですね。
ただ、弊所の場合、個人出願人や、中小企業、ベンチャー企業様など、
あまり詳しくない方々も多く顧客にしておりますので、
あえて、特許申請を使うことがあります。
特許申請で検索されるお客様がとても多いからです。
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