商標権により広告(google広告、GoogleAd等)に設定しているキーワードを削除、除外してください(削除申請・除外申請)が来た

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

商標権により広告(google広告、GoogleAd等)に設定しているキーワードを削除、除外してください(削除申請・除外申請)が来た場合

最近ご相談が!

弊所は弁理士なので商標についても専門です。
そのなかで、お客様から、競合他社から以下のような内容の通知が来たという相談が多く来るようになりました。

ざっくりいうと

競合他社が商標権を持っていて、
その競合他社の名前や商品名を入れて、Google、Yahoo等で検索した際に、
お客様の会社の広告(Webページ等)が表示されている。

それは、Google広告(GoogleAd)等で、競合他社の社名・商品名をキーワードに設定しているからではないのか?

そして、その社名・商品名は商標登録している。

その為、キーワードに設定することは商標権を侵害しているので、
キーワードを削除し
それだけでなく、二度とならないように、除外キーワードに設定するように!
(除外すると、Google等が勝手に類推して表示されることがなくなります。)

という通知が来たという相談内容です。

私のところにも通知が!

株式会社Next Innovationの代理人という株式会社ガイアコミュニケーションズからの通知

出も記載したように、私のところにも来ました。

これを仕事としている会社があるようです!

こういう内容の通知をすることを仕事にしている会社がある様なので、
以下の検索ワードでgoogle検索してみました。

「google 広告 キーワード 登録 止めさせる」

そうすると、ひとつの会社のページが見つかりました。例えば以下の会社です。

Keyword marketing

法的根拠があるのか?

インターネットにおける商標権侵害:ドメイン、広告のターゲット広告のキーワード、メタタグ等

でも記載したように、現在のところ、キーワードに設定することは、
商標権侵害とする根拠はないと現在のところ判断いたします。

今後、判例が出れば拡張される可能性はありますが、
現在の商標法の規定ぶりではかなり難しいです。

もちろん、商標法改正があれば、可能性はあると思いますが、
そこまで拡大するのには、いろいろ問題も多く簡単に法改正ができるとは思えません。

その為、削除の必要性はないと思います。

注意が必要な場合も!

ただ、自社のページに相手の商標が記載されているとか、
広告文に商標が記載されているような場合は、注意が必要です。

(もっとも、記載されているからといって必ず、商標権侵害になるとは限りません。
 商標としての使用(商標としての利用)、商標的使用(商標的利用):商標権侵害(権利行使時)
も参照下さい。)

関連ページ

インターネットにおける商標権侵害:ドメイン、広告のターゲット広告のキーワード、メタタグ等

株式会社Next Innovationの代理人という株式会社ガイアコミュニケーションズからの通知

©植村総合事務所 弁理士 植村貴昭

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