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首里城炎上|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

首里城炎上

11月に入り今日は早八日、暦の上では冬を迎えました。
北の国からは冬の便りも,ちらほら聞こえて来ています。
関東でも朝晩めっきり寒くなって、暖房器具の恋しい季節になりました。

沖縄のシンボル「首里城」焼失から一週間以上経ちますが、
ここにきて電気火災(配線など電気関係=人為的なミスによる失火)の可能性が
浮上してきました。キュービクル(受電設備)から動力機器
もしくは照明機器等の配線を実施し、ショート(短絡)した際に出来る
傷痕が残っていることが解ってきました。

キュービクル(受電設備)は屋外に設置されているものが多く、
小動物(ネズミ・ヤモリ等)の侵入による短絡事故が発生することがあります。
短絡で遮断器が作動し停電すれば良いのですが、
そのまま通電状態で過電流になり火災事故を発生させ大事に至ることが多くあります。

今回の火災事故の要因は電気火災だと判明したのであれば
それはそれで責任を追及されなければなりません。
電気主任技術者が立ち合い、漏電ブレーカー等、
安全面に充分配慮して実施しなければなりません。

キュービクル(受電設備)への小動物(ネズミ・ヤモリ等)の侵入
=不可抗力による火災事故では無いこと、今後の検証結果を待ちたいと思います。

ここで “キュービクル(受電設備)” 一口知識を

キュービクル式高圧変電設備(以下、キュービクル)とは、
発電所から変電所を通して送られてくる6、600Ⅴの電気を
100Vや200Vに降圧する受電設備を収めた金属製の箱のことです。

キュービクル式降圧変電設備

 

多くの電気を必要とする商業施設や店舗、工場、オフィスビルなど
さまざまな施設に設置されている小規模の変電所といえます。
(小規模と言ってもかなり大きなものです!)

キュービクルは屋上や駐車場の隅に設置されていることが多く、
普段意識することのない設備ですが、
6,600Vの高電圧を敷地内に引き込む高圧受電契約が必要です。

キュービクルができるまでは、電気室や変電室と呼ばれる部屋で変圧していましたが、
施工費用の削減と縮小化を図るため、安全性を保持して
高圧に必要な機器を一つの箱(キュービック)に収めたことから
キュービクルと呼ばれるようになりました。

今でも、大型設備が必要な建物やキュービクルが設置出来ない建物などは、
電気室で変電しています。(マンション等は、ほとんど屋上に見受けられます)
そして、その商業施設や店舗、工場、オフィスビルには
電気主任技術者の選任(雇用)が義務付けられています。

多くの沖縄県民の願い「首里城」の再建までには、高い壁が存在するそうです。
莫大な費用もさることながら資材確保に課題があり、
特に「首里城」の象徴とされる“赤瓦”や、漆喰職人の減少、木材の不足等の問題があります。

一日も早く問題が解消されて、再建・復旧されことを祈らずにはいられません。

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