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予防接種はお早めに|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

予防接種はお早目に!

ホテル・デパート・美術館等で、作業着姿で
移動式の検査機器を押している人を見かけたことはありませんか?

それは空気環境測定を実施しているのです。
(ビルメンテナンスの大事な仕事の一つです)

空気環境測定

「ビル管理法(ビル衛生管理法)」では、
不特定多数の人が利用する建物の衛生を管理するため
延床面積3、000㎡以上(学校は8,000㎡以上)の建築物内の
空気環境を定期的に測定することが定められています。

測定項目は、浮遊粉塵量、一酸化炭素含有量、二酸化炭素含有量、相対湿度、気温,気流
健康に有害な影響を及ぼしかねないものです。

空気環境測定の検査項目

浮 遊 粉 塵 :吸器系に影響を及ぼし、さらに花粉、ダニなどアレルギー性疾患に
      つながるものも含んでいます。
一酸化炭素:一酸化炭素中毒
二酸化炭素:濃度が高くなると、頭痛や吐き気などの症状がでます。
温   度:人の温度調節機能は5~7℃(外気温度と室内温度との差)と言われ、
      過度の冷暖房は体調不良(不眠、だるさ、肩凝り等)につながります。
湿   度:低すぎると鼻や喉の粘膜が乾燥し、不快感だけではなく感染症をも招きます。
気   流:人の快適な生活にも影響を及ぼします。

 

空気環境測定は2ヶ月に一回、作業に当たっては1日2回測定するのが基本になります。
検査を怠ってしまうと、ビル管理法に基づいた罰則や行政指導の対象になってしまいます。

測定する6項目に加えて、更に空気調和設備のある居室においては
「ホルムアルデヒド」も測定しなければなりません。
シックハウス症候群の原因ともなるホルムアルデヒドは、
空気中に漂っていると体調を崩す人が大勢出てしまいます。

また測定機器は使用を繰り返すうちに誤差が出てきます。
例えば一酸化炭素や二酸化炭素の検査機器に関しては2週間に1度、
標準ガス(校正用ガス)を使用して誤差のチェックをします。
正確な数値を計測するためには、機器の校正も重要な作業の一つになります。

 

今年は例年より早くインフルエンザの流行の兆しが見られ
9月に学級閉鎖をした地域もあります。
都内では昨年よりも2ヶ月以上も早い流行、沖縄では警報が発令されていると聞きました。

インフルエンザの予防には、うがいやマスク、ワクチンの接種の他、
「部屋の適切な湿度と温度管理が大切」と専門家は口を揃えて言っています。
「温度は20℃以上、湿度は50~60%で空気中での感染力が下がる」そうです。

「インフルエンザ・ウイルスは寒冷乾燥を好み、高温多湿に弱い」ということです。
でも一番の対策は予防接種をして人混みの中には出かけないようにすることだそうです。

インフルエンザの予防接種はもうお済みですか?

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