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相次いで火災が発生しています!|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

相次いで火災が発生しています!

年末のこの時期、相次いで火災が発生しています。
「消火器では、消せない!無理だ!」となった時どうしますか?
消防自動車が到着する前にしなければならないのは消火栓を使った消火活動です。

屋内消火栓とはどういうものか?

学校・大型商業施設・公共施設などで見かける
消火栓ボックスのことで防災設備の一つになります。

その中にはバルブとノズルの付いたホースが収納されています。
バルブを開放し、ホースとノズルを引っ張って火元に向けて水を放水します。

屋内火災が起きた時に、施設の関係者や住居者が初期消火を行うための設備です。

消火栓は、このボックスだけで完結するものではありません。
水源・加圧式送水装置(ポンプ)・起動装置・消火栓ボックス
これらを接続する配管・配線によって構成されています。

起動装置でポンプを起動させ、水源から水を配管・配線で送り
ホースの先のノズルから放出させる仕組になっています。

1号消火栓と2号消火栓の違い

消火栓ボックス自体は、ご覧になっている方も多いと思いますが
「1号消火栓」「2号消火栓」という言葉には馴染みがないかと思います。
消火栓には種類がありますが、
よく見かける「消火栓」ボックスはたいていそのどちらか一方です。

1号消火栓は操作が難しく、ホースを全部引き出すなど
訓練が必要であり、2人以上で扱う必要があります。
その分水圧が強いため、消火能力が高く消火範囲も広く設定されています。

2号消火栓は一人で使えるように作られています。

1号・2号消火栓の違い

ノズル・ホースとその収納方式

2号消火栓は、扱いやすさが重視されるためホースを巻けるリールによるホースリール方式
または折り畳み等収納方式の2種類が採用されています。

放水量60L(1号消火栓の約半分)、呼び径25mm(1号消火栓は40mm)
ホースの長さ20m前後(1号消火栓は30m前後)と
1号消火栓に比べて小さく・使いやすく作られています。

1号消火栓はノズルから出る水の量が多く
水圧が高いため、放水の反動がとても大きくなります。
一人では操作出来ないので、二人以上で協力して使う必要があり
放水訓練などによる操作の熟練が求められます。

特に、放水時には危険を伴います。
水圧の反動がとても強いため、ノズルを押さえておけずに手を放してしまうと
暴れるノズルと放水される水が、人の体や目に当たり深刻な怪我をする恐れがあります。
取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。

消火栓の設置基準

消火範囲の関係上、ホースの接続口を中心として
2号消火栓は半径15ⅿ、1号消火栓は25mの水平距離での円で
面積をカバー出来るように設置する必要があります。

設置基準は、延床面積や指定可燃物の数量などにより定められていますが
耐火構造(準耐火構造または耐火構造で内装の制限がある)場合...など、
構造の耐火性能によっては、延床面積から算出される設置基準が緩和されます。

操作方法

2号消火栓は内部にあるバルブ(弁)を開くことで
ポンプが起動・送水されるようになっています。

1号消火栓の場合は、構造自体が違っています。
バルブを開くだけでは放水されません。
まず内部に付いている起動のみが行える「起動ボタン」を押さなければなりません。
ですから防水訓練などで訓練・使用の手順の熟知と訓練が必要となります。

地域の防災訓練には、日頃から積極的に参加しましょう。

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