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夜回り|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

夜回り

29日の夜、地域の自治会で夜回りを実施。これが、令和元年の“仕事納め”となります。
各班長さん、5,6人で火災予防のため、
拍子木を打ちながら、小一時間町内を見回りました。

昨今の“除夜の鐘でクレーム”を気にして、遠慮がちに拍子木を打ち鳴らしました。
「火の用心」も、消え入るような小声で!

令和元年最後は「感知器の構造と仕組み」で、締めたいと思います。

感知器とは

感知器とは熱や煙に反応するセンサーの事です。
一般的に天井に取り付けられ、防災センターや管理事務室に火事を知らせます。

感知器と一言で言っても様々な種類があり、それぞれの構造によって誤発報が起きるので、
感知器が作動する仕組みをサラッと見てみましょう。

感知器の種類

熱感知器(定温式スポット型感知器)

熱感知器とは、名前の通り熱に反応する感知器です。
感知器の周辺の温度が一定以上になれば作動します。煙等では作動しません。

一定の温度で発報する仕組みはいくつか種類がありますが、
最も代表的な仕組みは金属の熱による膨張を利用したものです。

膨張率の異なる2枚の金属を張り合わせたものをバイメタルと呼びます。
バイメタルに熱を加える事により、2枚の金属の膨張率の差によって反り返っていきます。
この金属版の反り返りによって金属板がスイッチの役割を果たして導通し、
熱感知器が作動します。

熱感知器(差動式スポット型感知器)

定温式の熱感知器は一定の温度を超える事によって作動する感知器でした。

対して差動式スポット型感知器は一定の温度に反応するのではなく、
急激な温度差に反応して発報します。

差動式感知器の仕組みは数種類ありますが、
一番理解しやすいのは空気の膨張を利用したものです。

内部の空気室が熱によって急速に膨張する事によって金属製の柔らかい膜を押し上げて、
それが接点となって導通します。

空気室には小さな空気孔が設けられており、
緩やかな温度変化ではこの空気孔が外に圧力を逃がすため、発報する事はありません。

煙感知器(光電式スポット型感知器)

煙感知器とは、その名の通り煙に反応する感知器です。熱には反応しません。

煙を感知する方法はいくつかありますが、
最も代表的なものが光電式スポット型と呼ばれるタイプです。

内部には暗室があり、光を出す部分と光を受ける部分があります。
しかし、間には仕切り壁があり、
通常の状態では出力された光が受光素子に届く事はありません。

しかし、この暗室に煙が入り込むと中の光が煙で乱反射し、
本来光が入らない受光素子まで光が届いてしまい、それによって発報します。

炎感知器(紫外線式スポット型感知器)

炎感知器とは、その名の通り炎を検出する感知器です。

熱感知器と似ているように思うかもしれませんが、
こちらは炎が出す熱ではなく紫外線を対象としています。

炎には必ず揺らぎがあり、紫外線量も変化します。
炎感知器は紫外線量の変化から火災だと断定し、受信機に火災信号を伝えます。

 

以上が代表的な感知器となります。
年末年始に火災など起こさぬよう、十分火の元には注意しましょう。

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