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非常灯・誘導灯|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

非常灯・誘導灯

早朝から、けたたましいサイレンと鐘の音で起こされました。
近くで火災が発生しています! 大事にならない事を祈るばかりです。

災害時(特に火災発生時)建物内の停電の際に、
人命を守る頼りの綱が「非常灯・誘導灯」です。
そこで、今回は非常灯と誘導灯について、その違いや機能について説明してみましょう。

公共の建物には、非常灯と誘導灯の設置が義務付けられています。
どちらも非常時に使う、似たようなものですが
それぞれ違う目的で作られているので、その違いを挙げてみましょう。

また、バッテリーの交換時期や点灯時間の機能の違いなどについても紹介します。

非常灯と誘導灯は何が違うの?

非常灯と誘導灯は、同じようなものと思っていませんか?
いえいえ、全く違う代物なんですね。

非常灯と誘導灯との違い

「非常灯」とは・・・
  非常時に真っ暗になる屋内を照らすものです。
  主に室内や避難する道を照らすことを目的としています。

「誘導灯」とは・・・
  非常時に避難する場所、主に非常口の場所を示すために光る、
  もしくは照らされるものです。

非常灯と誘導灯の目的

 非常灯は、暗くなった屋内で行動出来るように、最低限の明かりを確保することが目的です。
 普通のライトのような明るさはありませんが、行動をするには十分な明るさがあります。
 ただし、避難する方向は示していないので、行き先は自分で見つけないといけません。

 一方、誘導灯とは非常口や避難する経路を示しているので、
 その明かりとサインに従って避難することが出来ますが、
 それだけでは安全に移動できる十分な明るさがありません。
 非常灯で周囲を照らして、誘導灯に沿って避難してください。

非常灯と誘導灯

非常灯の点灯時間は、法律だとどれくらい?

様々な理由で停電になることがあります。
このときに屋内を照らして安全を確保しないといけませんが、
建物の作りは一定ではありません。
ですから室内・廊下・階段など、建築基準法に詳細が記載されています。

もし、うちのオフィスを・・・、うちのビルを・・・と
仕事で使う場所に設置を考えているなら、
「非常灯は建築基準法」「誘導灯は消防法」を参照することをお勧めします。

もちろん、自宅に設置しても構いません。
その場合は、設置義務がありませんから、設置基準も何もないので
好きな場所を選んでいただけます。

非常灯の点灯時間に決まりは?

長ければ長い程良いのですが、最低限照らす時間は2種類あります。
そして、明るさに関しては、市販の非常灯を選べば
十分な光量が得られるので心配はいりません。

一般的な建物の場合は30分~

大型の施設などの場合は60分~

です。

非常灯の交換時期やバッテリーの交換時期は?

気になる非常灯の寿命ですが・・・気にならないかもしれませんが、
本体の寿命とバッテリーの寿命が別々にあります。

えっ、ライトにバッテリー?
と一瞬眉をひそめたかもしれませんが、常に充電されていて、
電源が落ちたときに点灯する作りになっているのです。

非常灯本体の寿命はどれくらい?
 非常灯本来の寿命は大体8年~10年と言われているので「交換をお勧め」されています。
 そして、15年が耐久限度なので「交換が必要」となります。

非常灯バッテリーの寿命はどれくらい?
 非常灯バッテリーは大体4~6年で交換時期です。
 劣化すると、寿命が短くなってしまうので注意しないといけません。
 また、バッテリーに白い粉が付着しているのは、劣化している証拠です。
 4年くらい経ったものは、点灯確認だけでなく視覚でも確認してみましょう。

普段気にしていない非常灯ですが、こんなにも色々ある事が分かりました。
ちなみに、紐が出ているのは非常灯の点検用なので、引っ張ってみるといいですよ。
点灯すれば問題なし、消灯すればバッテリーか本体の寿命です。

1~2年に一度の非常灯の確認をお忘れなく!

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