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あれからもう25年|特定技能 ビルクリーニング

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表

あれからもう25年

忘れもしません。
それは、お正月の代休で職場の仲間と伊豆に慰安旅行へ行っている朝、起こりました。

前の晩、皆でどんちゃん騒ぎ、二日酔いで眠い目を擦りながら、テレビを付けると、
目にしたのは神戸の街が炎に包まれている光景でした。

「二度見する!」とは、このことを言うんだろうな!
みんな目お疑いました。
会社から、「温泉でのんびりしている場合じゃない!早く戻って来い!!」の連絡。

それから、休む間もなく、翌日から神戸へ・・・。

案の定、阪神を拠点にしていた会社は、震災を期に、業績も右肩下がり、
リストラと関連会社へ出向の嵐に見舞われる事になったのです。
私も御多分に洩れず、営業職から後方のビルメン職に追いやられた
(決してビルメンが嫌だった訳では無いのですが・・・)のでした。

1995年(平成7年)1月17日 午前5時46分に発生した阪神・淡路大震災。

あれからもう25年、さまざまな地震予測情報がマスコミを通じて流れていますが、
過剰な危機感も、慣れてしまって油断するのも問題です。
地震予測情報と、如何に付き合えばいいんでしょうか。

ということで、今回はマグニチュードと震度の関係について考えてみます。

「M8クラスが30年以内に87%」ってどういうこと?

東日本大震災以降、さまざまな地震発生の予測に関する情報が発信され、
マスコミで大々的に報道されています。
これにより一般国民は過剰な心配をしたり、逆に予測情報を軽視したりという
両極端の現象が起きています。

疑心暗鬼に陥る方々も少なからずいらっしゃるため、
ここではマスコミに飛び交っている情報を理解する際に
必要な内容を分かり易く解説したいと思います。

正しく理解することで、日本列島で始まっている「大地動乱の時代」を
乗り切っていただきたいと思います。

マグニチュードと震度の関係とは?

地震が発生すると直ちに「震度5弱の地域は・・・」と発表されます。
その後、しばらくして「マグニチュード7.2、震源の深さは30km」
などという情報がテレビやインターネットで流れてきます。
最初にこの説明をしておきましょう。

1つの地震に対して「マグニチュード」は1つしか発表されません。
一方、「震度」は地域ごとに数多く発表されます。

 

マグニチュードは、地下で起きた地震のエネルギーの大きさ、
震度はそれぞれの場所で地面が揺れる大きさを示します。
マグニチュードと震度は、似たような数字ですが意味はまったく異なります。

マグニチュードと震度

例えで説明します。
大きな太鼓が1回鳴ったとイメージしてください。

マグニチュードは、この太鼓がどんな強さで叩かれたのかを表します。
太鼓の音は、すぐそばで聞くと大きな音ですが、遠くで聞くと大した音ではありません。
同様に、揺れ感も震源からの距離で感じ方が変わってきます。
1つのマグニチュードからさまざまな震度が生まれるのは、このためです。

東日本大震災はマグニチュード9の巨大地震でしたが、
震源から遠ければ遠いほど、震度は小さくなりました。
一方、マグニチュード6でも、自分がいる真下で起きれば非常に激しい揺れを感じます。
これが「直下型地震」と呼ばれる危険な地震です。

地震の規模を示すマグニチュードとエネルギーの関係

マグニチュードは、数字が1大きくなると、
地下から放出されるエネルギーは32倍ほど増加します。
マグニチュード7とマグニチュード8は、数字としてはたった1の違いですが、
非常に大きなエネルギーの差となるのです。
(マグニチュード7とマグニチュード9では約1000倍増加!)

東日本大震災以後、マグニチュード7や6の地震が頻発したため、
私たちは地震の巨大なエネルギーに鈍感になっています。

東日本大震災の時に放出されたエネルギーは、
1923年の関東大震災の約50倍、
また阪神・淡路大震災の約1400倍だったのです。

東日本大震災がどれだけ大きなものだったか、お分かりいただけたでしょうか。

阪神・淡路大震災を教訓にして・・・

地震の専門家は言っています。

「M7程度の地震は日本周辺で年に1回くらい起きています。
ちょうど大都市の直下で起こる確率は低いが、
起これば阪神・淡路大震災のような大災害になる。
人口が過度に集中した東京で何が起こるかは明らかだ。
もっと備えなければならない。」と。

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