有限会社サン様(遠藤様):パドホル:弊所の手続き例
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
有限会社サン様(遠藤様):パドホル:弊所の手続き例
販売ページ
商標についてのコンサル
最初、この商品については、全く別の商品名をお考えとのことでした。
ただ、申し上げてづらいですが、その名前、憶えてもらえますか?というのが、
私の第一印象でした。(事実、私は完全に覚えていません。)
ただ、わたしは商品の名前は大変に重要ということで、
下記の最初の打ち合わせの際に、名前をしっかりと考えて取るべきだと申し上げました。
(名前の良しあしは、商品の売れ行き(覚えてもらえる、検索される)に直結します!)
そのうえで、
例えば、パドルホルダーの言葉を各々短縮した「パドホル」などがいいと
私が考えてご提案させていただきました。
そうしたところ、お客様もその名前いいですねとのことだったので、
商標出願させていただき、早々に権利を取得させていただきました。
この名前については、お客様のサーファー仲間様にも、
良い名前ですねと、言っていただいたようで、大変良い仕事をできなのではないかと思っております。
このように、商標の提案などについてコンサルが商標においては大変重要です。
そのことについては、↓の内容など確認ください。
激安・格安4:コンサルティングの必要性、例えば「Kindle」の例
弁理士費用が安い(費用が格安)は本当か?商標出願時(商標申請時)・商標登録時・特許商標事務所の良し悪し13のチェックポイント
特許についてコンサル・出願
水上に浮かべるボードに対してパドルを固定するための器具とのことでした。
それ以外に、バトルなどの器具を簡単に固定できて、取り外せる器具ということでした。
11のC字型抱持部で、パドルなどが保持されます。
また、吸盤3が、例えばボードに取り透けます。
吸盤を使わず、ねじなども使うことも可能です。
経緯
2020-05頃
最初、有限会社サン様が弊所のWebページを見つけてくださり、弊社へご連絡くださいました。
その当時、開設していた東京の会議スペースにて、打ち合わせさせていただきました。
有限会社サン様は、各種イベント会社とのことで、本発明を行う会社様ではなかったのですが、
社長様が水上スポーツ等を個人的にやっていて、
前から、パドルの置き場所がなかったり、流されてしまう、運ぶ際にバラけてしまい運びずらい、
などの問題がある
という問題意識から今回の発明をしたとのことでした。
その時すでに、拒絶理由通知で挙げられたアメリカ製のパドルホルダについては、
お話をいただきましたが、かなり構造が異なっており、十分に登録できると思いました。
ただ、その時には、既に、コロナによる自粛(1回目でしたので、最も強力な自粛期間でした)
があり、本業のイベント関係が完全に開店休業状態でした。
そのため、逆に空いた時間を有効活用して、
全く事業と異なることであっても、好きなこと・得意なことにチャレンジしてみたいとのことでした。
となりますと、本件の重みは大変に重く、私も、ただ特許を取ればいいというものではなく、
有効な特許(他者を排除・差し止め・損害賠償できる)である必要があるということになります。
私も改めて、事の重大性を認識しました。
また、この分野において、少し、うるさい競合のような方がいるとも聞きました。
何らかの横やりも予想されました。
また、こちらからその方に差し止めなどをする可能性もあると認識しました。
その点からも、何としても、良い権利を取らなければならないと思いました。
この時、商標名についてもご提案しました。
2020-08-06 特許出願
通常は、出願してからの対応となるのですが、
コロナの状況下で一刻も早く販売・宣伝を始めたいということだったので、
新規性喪失の例外規定を適用して、すぐに宣伝などを始めていただきました。
新規性喪失の例外規定については、↓を参照ください。
新規性喪失の例外|特許要件
出願後、一定の方から、嫌がらせのようなことがあったことを聞きました。
改めて、本件出願について重要性を認識しました。
2020-08-20 審査請求
通常は審査請求期限の3年を待つのですが、
本件は、コロナ禍で、逆に自然で過ごすアウトドアが注目されており、
すぐに、審査請求することにいたしました。
早ければいいものではない!:審査請求をすべきか否か、またすべき場合の時期の判断基準
2021-10-12 拒絶理由通知
当初の予定通り、アメリカの製品についての特許出願が引例として引用されて、
拒絶理由通知が通知されました。
なお、アメリカの出願が引用されることは、多くはないです。
日本国内には、適切な先行文献がなかったのだと思います。
2021-11-12 意見書・補正書 提出
アメリカの先行文献との差異が出るように補正書と提出して、
その点について、強調した意見書を提出いたしました。
2022-03-15 登録査定
問題なく登録査定となりました。
権利化後の経緯
2022年3月に登録なので、今後、さらなる進展があると思います。
願わくば、大ヒット商品になってくれればと思っております。
また、今後、権利行使などがあれば、順次、ここに乗せさせていただきます。
その他のコンサル
なお、本件は、有限会社サンさんの社長様の個人的な趣味から開発された商品であることから、
会社の製品ではなく、社長様個人の個人事業主としての事業で出願した方がよいとコンサルさせていただきました。
下記のページなども参考にしていただけると嬉しいです。
出願人、発明者、共同出願について
お客様からの評価
お客様からは、商標の名前の提案、営業のスタート・営業方針に関するアドバイス、
特許出願(特許明細書)の内容、拒絶理由通知への対応(意見書・補正書)、
最終的な特許査定、
さらには、今後の権利行使についても頼れる(権利行使)ということで、
大変大きく、評価いただけたと思っております。
本当に徹底的に戦う(争う)弁理士(特許出願から権利行使まで)
お客様のページにも、弊所のページを加えていただいていることからもその点が明確だと思います。
©弁理士 植村総合事務所 所長 植村貴昭