早ければいいものではない!:審査請求をすべきか否か、またすべき場合の時期の判断基準

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

審査請求をすべきか否か?
すべき場合の時期の判断基準

審査請求という言葉、ご存じですか?
我々弁理士には、あまりに当たり前の言葉なのですが、
普通に考えると、知らないですよね。

さらに、なぜ知らないかというと、
日本の特許制度の特殊性に由来するのかと思います。

実は!出願(申請)しただけでは特許庁は何もしてくれない!?

実は、特許庁に特許のための書類を提出(出願)しても、

特許庁は何もしないのです!

普通の役所は、何かの資格や許認可の書類を提出したら、
当然審査や、調査などをして、その申請についての可否について、
連絡があるのが普通です。

それから考えると、特許を取りたくて、書類作成を弁理士に、
そして高い金を払って申請。
(自分で出した場合でも、大変な苦労をして書類を作成して申請)
したものが、そのまま放置されれるという、この状況は、

とても変です。

しかし、特許法ではそうなのです。

このように、特許法の常識が世間の常識と異なることから、
この出願、しただけでは何もしてくれず!
審査請求しなければならない!
ということは、なかなか受け入れられないと思います。

なぜなのか!?

なぜ、そんな普通ではないことになっているのかを書くと、
そこそこの長さになるうえ、
このページを見に来ている人は、
別に、アカデミックなことはどうでもいいのだと思います。
それを書くのは、別の機会に譲ります。

審査請求するべきなのか!?

審査請求は前述の様に、特許権にするには、必ずしなければなりません。
その為、特許を出願したのと同時に「します」という方が多いです。

常識的に考えてそれは正しいです!

特許権を登録したいから、コストをかけて申請書類を作成したのですから、
取るための行為をするべきであることは、常識的に、当たり前です。

しかし異なるのです!!

その理由は!!(審査請求をすぐしない理由)

ここからは、中小企業(ベンチャー企業・個人発明家)へのページとリンクしております。
もし、より理解したい方は ↑を参照いただけるとよいです。

上記ページを要約すると、

中小企業・ベンチャー企業・個人発明家の場合は、
特許を取っているということよりも、
特許を出願しているという状態をうまく利用すべきということです。

そうであるならば、審査請求をすると特許出願の結果や、
その範囲が確定してしまい、
かえって、弱い立場になってしまうからです。

更に、

そうすると、費用(10万円~20万円)をかけるのは、そもそも、
事業がうまくいってからで遅くないです。

いつすべきなのか!?

それは、それ以上審査請求しないと、その出願が取り下げられたとみなされてしまう期限である

出願から3年ぎりぎりである!

というのが答えなのです。

審査請求は早ければいいというものではない!

ということです。

なお、弊所では、一応、3年の期限が来る前に、お客様に期限が来ますと通知して、
お客様にリマインダ―しておりますので、ご安心ください。
(ただ、出願から3年を経過しており、事務的なミスがあるため、絶対に通知すると約束できないことをお許しください。)

補助金

なお、審査請求には、中小企業・ベンチャー企業・個人発明家には、補助金が出ております。

詳細は特許・商標等の申請(出願)に対する補助金のニュースをご参照ください。

 

その他の、特許に関する情報は、↓こちらのページです。

自力(自分)で特許出願(特許出願)をする方法とテンプレート(雛形)

特許庁のHPはこちら

©弁理士 植村総合事務所 所長弁理士 植村貴昭

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