意匠の費用・流れ(フロー)
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
意匠申請のフローチャート(流れ・期間)と費用
意匠権新案は、以下のような手順(フロー、流れ)で登録されます。
打ち合わせから登録までの流れと、各段階のコストを下記に記載します。
(1)打ち合わせ
弊所において、30分1万円(税別)とさせていただきます。
ただし、出願される方は、この費用は後述する出願費用から控除させていただきます。
まず、そもそも、意匠出願の価値があるのか、費用と機関などの相談を受けます。
また、発明の内容を聞き、意匠の戦略的なお話(コンサルティング)も併せて行います。
ここで、部分意匠にするのかなどの決定も行います。
(2)見積もり、納得
期間:(1)から3日程度
料金:無料とさせていただきます。
(1)の発明の内容から、どのぐらいの費用が掛かるか見積もりをします。
納得いただいた場合に、着手となります。
(3)図面の作成・出願書類の作成
期間:1~2週間
料金:16~22万程度(頂戴した図面の内容によって、さらに安くなることはあり得ます。)
意匠の出願には図面等が必須かつ最重要です。
そのため、図面の作成には最大限、気を使います。
また、意匠の説明や、意匠に係る物品の記載などの準備をします。
(4)出願(申請)
料金:無料とさせていただきます。
特許庁に出願します。
基本的に、修正などはほとんどありません。
なお、特許のように審査請求という制度はありません。
出願すればその順に審査されます。
ただ現在、出願から審査を受けられるまで1年ぐらいかかっています。
(5)一回目の拒絶理由通知(不要の場合あり)
期間:(4)の出願(申請)から10カ月~1年程度
料金:12万円程度/1回
特許の場合、拒絶理由通知が来る確率は95%以上だと思いますが、
意匠の場合、50%ぐらいかと思います。
拒絶理由通知が来ない場合は、すぐに登録になります。
他方、拒絶理由通知があった場合は、その先行意匠との違いなどを説明することになります。
かなり特殊な反論をする必要があります。
特許のように2回以上、審査官とやり取りするということは普通はないです。
1回で終了です。
(6)拒絶査定不服審判(大抵はここまではやりません)
期間:1年程度
無料:25万円程度
拒絶査定不服審判は、審査官ではなく、審判官が判断します。
内容も、準裁判手続きで、裁判よりは簡易ですが、かなりの手間がかかります。
この審判の中で、拒絶理由通知が来ることもあります(対応費用は掛かります。)
ただ、意匠の場合ここまでもめることは多くないです。
(7)登録査定
期間:出願から最短1年、遅くても2年
料金:10万円程度
上記拒絶理由通知(拒絶査定不服審判)で、
審査官、審判官を説得できた場合には、登録査定されます。
おめでとうございます!
この時に、2年分の登録費用と、成功報酬がかかってきます。
以下、3年目などの費用も、権利を維持するために必要とされます。
(権利維持年金、あるいは単に「年金」といわれます。)
以上が、一般的な、意匠権取得(登録)までの流れになります。
一般に激安、安い、事務所であっても同じ流れになります。
ただ、激安事務所の場合、
拒絶理由通知のときに予想外の費用を請求されることがあり、注意が必要です。
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