ベトナム人の失踪・転職が多発(頻発)している:背後にブローカーの存在:特定技能、技能実習生、技術・人文知識・国際業務

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
注1:職業紹介は植村貴昭が行います
 (屋号:日本海外人材支援機構)
注2:特定技能の登録支援は
 一社)日本海外人材支援機構が行います

ベトナム人の失踪・転職が多発(頻発)している
背後にブローカーの存在:特定技能、技能実習生、技術・人文知識・国際業務

失踪・転職者がたくさん出ている!

最近、いろいろなところからベトナム人についていろいろな情報が来ております。

技能実習でベトナム人が逃げた、
技術・人文知識・国際業務でビザを会社が申請して取得したと思ったら半年でいなくなった。

などです。

もちろん、待遇が悪かったということもあるでしょうが、
そうでもない会社からもいなくなった(失踪)、転職してしまったという話をよく聞くようになりました。

ブローカーの暗躍!

どうも、ベトナム人ブローカーの存在があると私は感じています。

ブローカーというのは、基本的に、新しく会社に人を入れたときにお金になるのです。
そのため、どんどん人を転職や、職場を変えさせる(失踪による転職も含む)
ことによって利益を得ています。

そのようなブローカーにしてみれば、
もっといい職場あるよ、といいって転職させるのが一番簡単なのです。

しかも、単なるブローカーなので、
失踪、転職したからといって困ることはなく、
また、身元が非常に怪しい人も多いので、
失踪したから文句をいおうとしたら繋がらないということも、普通に簡単に起きます。

もし繋がっても、逆に切れられるとか、脅されるということも十分にあり得ます。

ベトナム人ブローカーに注意

その背景はフェースブック

このようなブローカーは、
フェースブックなどで、簡単に、技能実習生・就労ビザ取得者(技術・人文知識・国際業務)、特定技能在留資格取得者にコンタクトできます。
フェースブックで、彼らのコミュニティーは巨大です。

しかも、ベトナム語なので、我々日本人は何を言っているのか、
全くわかりません。

私自身の経験

私も、何人かベトナムの方を通訳などで雇ったことがありますが、
紹介してもらって、紹介料を支払ったのち、数カ月で来なくなってしまいます。

連絡もできなくなってしまいます。

強力なブローカー

ベトナム人を雇ったことがある方、
ベトナム人と付き合っている管理組合・登録支援機関の方、
であれば、すぐにわかっていただけると思いますが、

ベトナムのブローカーは強引です。
電話、フェースブック等でのアプローチは大変なものです。

おそらくブローカーを使って簡単にベトナム人を雇えたと思います。
人数も、言えば簡単に、集めてきたと思います。

しかし、簡単に得ることができるものは簡単に失う
ということわざもあります。

そのブローカが、就職後は、
新たな職場にベトナム人をあっせんし、
すでに就職したベトナム人には、転職を勧めるのです。

そのブローカーのエネルギー・情熱・しつこさを知っている方なら、

すぐにいなくなるというのも、すぐに理解できると思います。

留学生の事案追加(2022年6月)

先日、福祉関係の専門学校の方からもベトナム人の方について、
ブローカーが介入した例をお聞きしました。

そのベトナム人の方は、その福祉の専門学校で学んでいたところ、
ベトナム人のブローカーから、
専門学校に通うよりも、特定技能で福祉施設で働いた方がいいと、
声をかけられて、

そのまま、学校を急に止められたそうです。

しかし、その福祉施設では、特定技能への変更をしてくれず、
雇ってくれなかったそうです。

学校をやめているので当然、「留学」の在留資格は失っています。
特定技能にもなれなければ、何の在留資格もないという状態になってしまったとのことです。

最終的に、学校に再度泣きついてきたということですが、
学校側としてはどうしてあげることもできないとのことでした。

ブローカーは、1度その会社に入れてしまえば、
後は知らないの無責任ができますので、
大変困った状況です。

登録支援機関=ブローカー

このような、日本入国後・特定技能への在留資格(ビザ)変更後、の転職(ブローカー)活動は、
もしかすると、登録支援機関がブローカー的に動いているかのような報告も来ています。

もっというと、ブローカーが登録支援機関の資格を取っただけというケースもありえます。

このような登録支援機関であれば、
企業に、入国のための各種費用を出させて、
日本入国の後は、1月程度でやめて、転職させるということが十分にあり得ます。

負担させる費用としては、
航空運賃、ビザ代、試験費用、その他出国のための費用です。

その他、職業紹介料や、コンサル費用、外国人の教育費用、などの名目でとっているかもしれません。

教訓!!

今後は、

ベトナムの人を雇うのはやめましょう!!

人を集めることは簡単ですが、

簡単に、転職・失踪等されてしまいます!!

雇う場合の鉄則

 ① 航空運賃を会社は出さない
 ② 引っ越し費用を会社は出さない
 ③ ビザ費用を会社は出さない
 
このようにすることによって、会社の費用で日本に来たり、ビザを取得してもらって
その後、他に働きに行くということを防止できます。
 

弊所に寄せられた事例

ケース1

各種の費用を負担し入国させたが、1月でやめたい旨の申し出があった。

ケース2

登録支援機関が、半年ほどで、登録支援機関が外国人本人に、
この会社の給与は安いなどのことを、いうようになった。

ケース3

内職(違法な保健証の密売か?)をはじめて、その結果、仕事をまともにしなくなる。

 

関連ページ

この資料のP3のベトナム人の失踪者の多さを確認ください

ベトナム人を特定技能で雇用する場合の特徴等

フェースブックでの投稿(この方の2022年1月25日の投稿)
をご参照ください。

---------------

以下、その内容

【注意喚起】
≪技能実習・特定技能を雇用する企業様へ≫
■フェイスブック『特定技能日本語で仕事』では、登録数9万人という規模のグループがあり、この中に多くのブローカーが「情報」を発信しています。
掲載されている一部の情報をアップします(翻訳も掲載)
■特定技能または技能実習で雇用検討~雇用済みの企業は以下の項目にご留意ください。
1,候補者の履歴と背景は十分な確認が必要。
候補者のバックグラウンド(どこから、どんな流れから現在に至るのか…)の確認は大切です。
例えば日本国内の日本語学校~専門学校に留学するベトナム人の少なくとも95%以上は「偽装留学生」です。
そもそも学費の支弁能力がない、渡航前に100~150万円以上の借金、偽造書類での留学ビザ申請、そして留学後のアルバイトは大幅な規定超過の「違法就労」を長期継続します。
学業を無視した違法就労の結果、多くの「留学生」は月20万円以上の手取り額は当たり前であると認識が固定化する中で、次のステップ(特定技能)での収入・規定に果して納得するのかどうか?
特定技能でよくあるのは日本に何とか留まりたいという「ビザ継続」だけの目的で求人に応募するケースです。
その後、会社に内緒で他のアルバイトをしたり転職先を探し続けて、いずれはブローカー等の手引きで「早期転職」の流れになります。
▲既に思わしくない「色」が付いている人材の採用はハイリスクですので、企業側は候補者の来歴について十分な確認が必要です。
2,ブローカーの募集内容~やり口について
ブローカーは受入企業側の立場を一切考えず、聞こえの良い甘い話で人材を募集し、候補者の人間性や言語能力なども関係ありません。
ブローカーは目の前のコミッションを得る為だけに行動しています。
3,外国人材を安価に使う事を考えるのではなく、継続した「教育」が大切です。
継続的に良い人材を確保~運用したい場合は、長期的な視点から教育体制の充実化が「定着」につながります。
しかし当初段階における採用面接での候補者の人間性(素直さ・謙虚さ等)の見極めは一番大切であると感じています。
4,特定技能が良いの? それとも技能実習の方が良いのか?
地方⇔首都圏の人件費(=給与)について、大幅な「賃金格差」があります。
受入企業側は客観的に自社の職種・地域により技能実習生または特定技能が良いのかを十分に検討して見極める必要があります。
5,ベトナム人労働者は転職という「習慣」に慣れている
特定技能制度は日本国内において、受入れ企業のニーズをはじめ、それに追随する人材派遣会社の活動が活発化しています。
そのことから日本側企業や人材派遣会社から依頼を受けたベトナム人ブローカーによる引き抜き行為など労働者共にその「習慣」がさらに助長され、それらに加担している一面があります。
ブローカーが暗躍すればするほど、そのしわ寄せ(後始末)は、ほぼ一方的に企業側への負担が大きくなってしまいます。
ブローカーとは様々な形態がありますが、人材(学生)を抱えておらず、教育施設を運営している訳でもなく、教育者でもなく、採用側の立場を考慮しておらず、基本的に資本のない「手ぶら」の状態です。
このような口先だけのブローカーにどのような「信用」「価値」があるのか、日本側の企業は良く考えるべきです。
▲企業側は即戦力が欲しいという事情は理解していますが、安易に業者(ブローカー)に依存し過ぎではないでしょうか。
外国人材はゼロから発掘~教育することが成功のポイントです。
▲外国人材を安価で使おうとすればするほど、教育が不足するだけではなく本人の手数料負担が増加する等のアンバランスな状況に陥りやすくなります。
▲本人は多額の借金を抱えているだけではなく、もし人間性にも問題がある場合、度重なるトラブル発生に企業・監理団体の人材管理コストは大きくなります。
▲犯罪など大きな問題が発生した場合は企業のコンプライアンス上の問題に発展し社会的信用にも影響を及ぼします。
6、参考資料
ベトナム現地の状況は以下のマニュアルをご覧ください。
「送り出し機関の選び方マニュアル」ベトナム編
最後までご確認くださいましてありがとうございます。
このような情報共有により企業の業務効率化や生産性向上につながることを期待しています。

 

行政書士植村総合事務所 代表行政書士 植村貴昭

  • 専門家(元特許庁審査官・弁理士・行政書士・登録支援機関)に相談!

      必須お名前

      会社名・店舗名・屋号

      ※法人・事業主の方はご記入ください。

      必須メールアドレス(携帯電話以外のメールアドレスをお願いいたします)

      必須メールアドレス確認用(携帯電話以外のメールアドレスをお願いいたします)

      お問い合わせ内容・ご相談内容・ご質問内容があればお書きください

      大変申し訳ございません匿名・偽名・名のみ・姓のみのご質問にはお答えできません