コラム(各種情報)
第02回 商標の有効活用方法 財産形成編
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 |
商標の有効活用方法 財産形成編
今回のつかみ(家族とは)
ゴールデンウィークも終了して、少し間延びする時期です。
従業員の方には嬉しいのでしょうが、
経営者様にとっては、休みで売上は伸びないのに、
給与はいつもどおり払わなければならず、ちょっと嫌な月なのではないでしょうか。
というわけで、今回は、お金のお話をさせて頂きます。
具体的には、会社の名前の商標を
会社ではなく経営者様又はそのご家族が取得すると、
財産形成にもなるというお話をさせていただきたいと思います。
商標権の取り時はいつ?
このコラムを読んでおられる方は、
「うちの会社は年商も低いし、価値が無いから、商標など取る必要ない」
と思っておられるかもしれません。
しかし、もともと商標と言うのは、実は、それ自体は価値がありません。
そのマークを見て、お客様がその特定の会社の商品を選択するから価値が有るのです。
つまり、お客様の信頼が商標の価値なのです。
高級ブランドはもちろんですが、激安ブランドも同じく価値が有るのです。
このぐらいの値段でこのぐらいの価値のあるものが提供されるのだと、
お客様が期待してその商品やサービスを購入するのであれば、全て価値が有るのです。
ということは、現在すごく価値があると思う商標(ブランド)も、
最初は、無価値であったということなのです。
それが、長く、かつ、お客様の信頼を裏切らずに、使い続けられることによって、
膨大な価値を持つに至ったということなのです。
安いうちに買っておきましょう!
そういう点で、まだまだ、会社の年商が低く商標の価値が無い間に
経営者ご自身のものとしておくべきなのです。
逆に、ある程度会社が大きくなった後に経営者ご自身が商標を取得した場合には、
ある意味、会社の財産を奪ったという評価を受ける可能性があるのです。
そういう点で、まだまだ価値が低いうちに取得しておいて欲しいのです。
また、経営者様は会社が大きくなれば、当然、株式の値上がり、
取締役報酬の増額という点で、利益を得ることになると思います。
皆さん、お金って好きですよね。私も大好きです。
そういった方にとって、商標を経営者様ご自身が取得していれば、
これらの報酬とは別に、商標権の値上がりというオプションもついてきます。
特に、本当に会社が大きくなると、株式よりも実は一番価値があるのは商標なのです。
服やバックの有名ブランドとかって、ほとんどの価値が商標にあると思いますよね。
以上のような早めの商標取得で、しっかり、こっそりと財産形成も可能なのです。
さて、次回は、商標を使って会社承継をするということを書きたいと思います。
特許庁のHPはこちら
©植村国際特許事務所 所長弁理士 元審査官 植村貴昭