商号と商標の違い 商標登録(商標権)は必要か?

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

商号と商標の違い 商標登録(商標権)は必要か?

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商標と商号って似てませんか?
似てますよね?似てますよね?

では、その2つを説明します。

1 商号

商号は会社名そのものです。
会社登記(=正式名「履歴事項全部証明書」です。)で社名として登録されているものです。

人で説明すると、氏名にあたります。

会社を作る際に、考えなければならないものです。
名前が無ければ、他との区別ができないので、不便だからです。

人でも、生まれたら最初につけますよね。
そういうことです。

ただ、この商号、いろいろ商法(第11条~)、会社法(第6条~)に規定はあるものの
基本的に、

ダブってしまう(同じ会社名が複数ある)

事があります。

それは、今の商法、会社法だと、同じ市町村などでも、
完全に同じ名前でも、住所が異なれば、登録可能なのです。

より細かく言うと、同じビルの同じ階で隣の部屋であっても、
住所がちょっとでも異なると、登記可能だったりするのです。

ダブらなくても似ている名前

になることはもっと多いと思います。

日本全国だと、似ているなどというレベルなら、
かなりの数が、あるということになります。

ここでちょっとだけ昔の話

昔の会社法だと、同じ市町村内に似た名前は登記官が登録してくれなかったのですが、
今は、登録できてしまうのです。

似た名前があったときの対応

そういった場合でも、基本的に何もできません。
同じ名前の人が複数いたとしても、相手に名前を変えろと、
強制できないというのと同じだからです。

(基本的にといった理由は、相手がわざと似せてきているような場合は
対応可能な場合があるからです。)

2 商標

それに対して、商標は、日本全国、北海道から沖縄まで、
全国で1社しかのその名前を使えないというところがすごいです。

同じ名前でなくても、

称呼(音に出したよびな)
外観(見た目)
観念(それから想像するもの)

が類似すれば、類似するとして他人の仕様を排除できます。

商号と商標

そういった意味で、商標は、商号のだいぶ上位互換であるのです。

さらに、商標は

① 会社名についても当然取れます(例、「株式会社ソニー」)
② 会社名の一部でも取れます。(例、「ソニー」)
③ 会社名と関係なく商品自体についても取れます(例、「ウォークマン」)
④ 会社名と関係なくサービス名についても取れます(例、「ソネット」)
⑤ 特段のサービス、商品そのものだけではなく、
  キャンペーンのようなものであっても取れる場合があります。

以上のような理由で、商標はビジネスを考えるうえで、基本的なものなのです。

その為、ビジネスの最初の段階で、よく考えること
それを助けるコンサルティングが重要になるのです。

 

3 商標調査の必要性

会社名を決定する際、会社名を変更する際などは、
商標調査は基本的に必須です。

なぜなら、会社名を使って宣伝をすることは、
普通です。
ただ、会社名は書いておくけど、前面には出さず、
商品名(=商標とすることもできます)などで十分という場合は、
例外的に不要です。

ただ、そのような場合であっても、
もしかしたら、いつか、会社名を前面に出して広告したいという、
ことも常に想定されるため、そのような自由度を確保するためにも、
調査(登録)しておいた方がいいです。

さらに、もし調査だけしても、その後他社に取得されてしまうと、
それも困ったことになるので、取得しておいた方がいいと思います。

4 関連ページ

会社設立 定款認証と設立登記について(ノウハウ・注意点付き)

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弁理士会による商号と商標の違いの説明ページ

©植村国際特許事務祖 所長 弁理士 植村貴昭

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