マドリッドプロトコル ヨーロッパ連合(EM)離脱の英国・イングランド(GB)の商標がどうなるか

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
有料職業紹介許可有

マドリッドプロトコル ヨーロッパ連合(EM)離脱の英国・イングランド(GB)の商標がどうなるか

2021年1月1日以降、2021年1月1日以前にEUで保護されていた全ての国際登録に対し同等の国内商標が英国登録簿に記録されます。
EUにおける複数の指定による保護が単一の国際登録(例えば、国際出願と事後指定による指定)による場合、各指定に対して同等の国内商標が1つ記録されます。
これらの新しく記録された同等の英国商標は国際登録から独立し、英国の法律に準拠します。
名義人は 英国知財庁(UKIPO)を通じて直接管理する必要があります。

とのことですので、
EM を指定したものについて、2021年1月1日以前に登録されていたものは、
GB について、自動的に登録されています。

英国商標の調査方法 | UKIPOの無料データベースを利用する
で弊所のお客様の登録を調べたところ、確かに登録されていました。

問題点

問題点としては、マドリッドプロトコルから離れてしまうため、
個別の英国出願したのと同じ状態になってしまっております。

そのため、更新、住所変更をする場合には、
英国代理人を通して、更新する必要があります。

それが嫌なら、再度、GB(英国)を事後指定する必要あるようです。

一元管理の方法

このページの「同等の英国商標に関するマドリッド制度に基づく一元管理について」
に記載されているような、事後指定手続きが必要なります。

移行期間の終了後、名義人は同等の英国の商標の作成を促した国際登録で英国を事後指定できます。
議定書の第4条bisに基づき、その国際登録は、同等の英国の商標に取って代わり、名義人 は一元管理の利点を再び利用することができます。
名義人は、UKIPOに、英国の登録簿にこの差し替えを記録するよう依頼することができます。

名義人が欧州連合指定の早い日付を主張した英国の登録にも同様の措置が適用されます。名義人は、商標が英国で登録された後、関連する国際登録で英国を事後指定することができ、議定書第4条bisがそれに応じて適用されます。

ただし、同等の英国の権利が自動的に作成されますが、英国の事後指定がUKIPOによる審査の対象となり、異議申立てとして公開される場合もあることに留意してください。

保護された国際商標(UK)の登録済み英国商標への差し替えの記録に関しては、 併用出願の記録を申請するための出願書、UKIPOフォームTM28より詳細情報をご確ください。

事後指定できると書いてあるだけなので、再度費用はかかることになります。

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©弁理士 植村総合事務所 所長弁理士 植村貴昭

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