特定技能は転職OKなので雇いにくいは本当か?技能実習との比較

植村 貴昭
この内容を書いた専門家
元審査官・弁理士
行政書士(取次資格有)
登録支援機関代表
注1:職業紹介は植村貴昭が行います
 (屋号:日本海外人材支援機構)
注2:特定技能の登録支援は
 一社)日本海外人材支援機構が行います

特定技能は転職OKなので雇いにくいは本当か?
技能実習との比較

1 特定技能が転職可能か?

弊所は特定技能の登録支援機関もやっております。
そのため、外国人を会社に紹介することも数多くやっております。

そのさいに、「技能実習は転職されてしまうから雇いづらい」との意見が、
外国人の採用を検討している会社から言われることがあります。

確かに、法律的には転職可能です。

しかし、本当にそうでしょうか。

2 転職の難しさ

実は、特定技能でも技能実習と比べれば容易でしょうが、
それでも、現実には無理といえるぐらい転職はとても難しいです。

詳細は、下記のページに記載してあります。
特定技能での転職

3 技能実習で転職できないのはいいことか?(比較)

この現実には困難とはいえ、技能実習は法律上できないのだから、
そちらの方が安心だということを言うことは、本当にそうでしょうか?

確かに、技能実習の場合、転職=在留資格を直ちに失う

ということになります。

その為、会社に不満があっても、それを表明(辞める等)には
とても高いハードルがあることは事実です、

しかし、そのハードルが高いがゆえに
会社で我慢ができなくなると、
一気に、「失踪」という、
とても強硬な手段にでることになってしまいます。

本人はその瞬間に、在留資格がない外国人になってしまい、
強制送還の対象になり、とても大変なことになります。

他方、失踪という手段を取るしかなかったのではと、
会社側も何か問題があったのではないかなど疑義の目で見られます。

何も問題がなくても、
今後、いろいろと水面下で不利な扱いを受ける可能性があります。
もし問題があれば、会社も管理団体も
今後いろいろと大変なことになってしまいます。

それに対して、特定技能であれば、どうしても辞めたければ、
失踪のようなことをせずに、
一応、会社も本人も傷つかずに辞められるということになります。

それって、転職できる=会社のメリット

と考えることもできます。

特定技能が転職可能なことは双方メリット

4 人生をしょい込まずに済む

技能実習で採用した場合、もし解雇した場合は、即帰国になってしまいます。
そうすると、会社側もかなり恨まれるという覚悟がないと、解雇できません。
技能実習生が解雇を望んでいても、
帰国させるという大きな不利益を与える以外の方法がありません。

そうなってしまうと、よほど性格が悪い社長さんでなければ、
ちょっと使えないぐらいで、解雇ということはできません。

(なお、もちろん日本の会社の場合、外国人に対しても解雇制限があり、
解雇するのは容易ではないことは、日本と同じです。)

それに対して、特定技能であれば、

本人が一定の間に次の会社を見つけることができれば、
対応することも不可能ではないのです。
帰国せずに、日本で働く道はあるのです。

5 まとめ

以上から、特定技能は転職可能であるというのは、
会社側から見て、メリットでもあるのです。

また、巷でいうほど、特定技能での転職は容易ではないです。
むしろ、とても敷居が高いのです。

そのうえで、もしどうしてもという場合には、双方とも、
傷つかずに別れられるという、いい制度ということもできるのです。

  出入国管理庁のHPはこちら

@行政書士 植村総合事務所 登録支援機関 代表行政書士 植村貴昭 元審査官

  • 専門家(元特許庁審査官・弁理士・行政書士・登録支援機関)に相談!

      必須お名前

      会社名・店舗名・屋号

      ※法人・事業主の方はご記入ください。

      必須メールアドレス(携帯電話以外のメールアドレスをお願いいたします)

      必須メールアドレス確認用(携帯電話以外のメールアドレスをお願いいたします)

      お問い合わせ内容・ご相談内容・ご質問内容があればお書きください

      大変申し訳ございません匿名・偽名・名のみ・姓のみのご質問にはお答えできません