ビジネスモデル特許の使い方を真剣に考える!
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
ビジネスモデル特許の使い方を真剣に考える!
ビジネスモデル特許についてのお問い合わせがとても多いです。
1週間に2~3件は、電話がかかってきてビジネスモデル特許と、
おっしゃる方が多いです。
どうも、ビジネスを守ってくれるとてもいい特許と思っておられるのだと思います。
ただ、現実に、ビジネスモデル特許というもので本当にビジネスが守られた例が、
どのぐらいあるか微妙です。
しかし、やり方によっては、ビジネスを守ることができるのではないか?
というのが、このページの主題です。
その前の基礎知識
ビジネス・モデル特許について、知っている方、すでに取得済みの方は、
この部分は読み飛ばして、次の「普通のやり方ではダメ!」以下をよんで、
ビジネス・モデル特許の使い方についてお読みください。
いまいち、ビジネスモデル特許がわからない方へは、下記の
を参照してください。
このページに、ビジネスモデル特許について、どんなものなのか、
を説明しております。
ざっくり答えを言ってしまうと、
ビジネス方法を特許化したもの
です。
そのため、もし取れたら競業他社を抑えることができるということで、
注目されているのです。
詳細は、上記リンクを読んでみてください。
普通のやり方ではダメ!
ビジネスモデル特許と言われているもので、
本当にビジネスを守ることができる特許はほぼないです。
特許権が成立した場合には、抜けが多く
回避が容易な場合も多いからです。
さらに言うと、ビジネスモデル特許は成立自体も難しいのです。
ではどうするべきか?
ビジネスモデル特許は、出願することに価値があります。
権利化は目指してはなりません。
出願しておいて、相手の動きに合わせて権利範囲を変えられるぞ!
という状態にしておくべきなのです。
そして、競合他社をビビらせるべき特許なのです。
それこそが、ビジネスモデル特許の本当の価値なのです。
この権利化しないでビビらせるということについては、
地雷移動攻撃
のページに詳しいです。
より強力なビジネスモデル特許とするには
他の特許と同じなのですが、一つは、できるだけそのビジネスにおける、
様々な商売の方法を記載しておくことが必要です。
いきなりステーキの場合であれば、着席の場合、立ったままの場合、
店員が席に案内する場合、しない場合、
電子化の程度が高い場合、古い方法の伝票でのパターン
等々、
想像力をできるだけ駆使してください。
現実に物を作るわけではないので、いろいろ思いつくと思います。
ただ、重要なことは、
本当に自分がその条件でビジネスをするとしたら、
従業員などのことも考えて、
どの様なシステム(オペレーション)となるのか、
真剣に考える必要があります。
誰に頼めばいいのか?
実はビジネスモデル特許を本当に書ける弁理士は多くありません。
まず、普通の製造業の仕事をしている弁理士には、そのような依頼は来ないのです。
製造業は、物を作るのが仕事なので、ビジネスモデル特許には興味が無いのです。
さらにいうと、製造業の知財部は、ビジネスモデル特許の成立が難しいとは、
知っているので、そのようなことを依頼しないのです。
(しかも、ここで書いているうなビジネスモデル特許の各種戦略までは知らないので、
活用方法も知りません。ただ、成立しずらいとしか知らないのです)
また、ビジネスモデル特許を書くのは、大変な手間です。
なぜなら、先ほども書いたように、各種のバリエーションを書くのは、本当に大変です。
さらに、弁理士自体にも想像力を要求します。
そんな弁理士は多くないのです。
誰に頼めばいいのか?2(面倒)
つまり、ビジネスモデル特許はめんどくさいのです。
さらに、たくさんの内容を書くと費用もかさみます。
そのような費用を負担できる会社も多くないです。
そうすると、結果的に適当な内容での出願になりかねないのです。
(弊所も、費用を抑えたいという方には、ある程度の内容しか書けません)
ビジネスモデル特許はどんな人に役に立つのでしょうか?
権利化を目指さないため、実施料を取りたいという方にはあまり役に立ちません。
ただ、ビビらせて、相手に買わせたいということであれば、
価値があると思います。
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©行政書士 植村総合事務所 代表弁理士 植村貴昭