商標は育てるものです!識別力がない(記述的商標)時の対応方法での発想の転換など
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
商標は育てるものです!識別力がない(記述的商標)時の対応方法での発想の転換など
商標調査の結果、識別力がないので登録できない可能性がある方へのアドバイス
などからの方も対象として記載しております。
最初は識別力が低い方が価値が高い
識別力が低い方という方が、
最初の価値が高いというのは事実です。
なぜなら、識別力が低い=商品やサービスの内容や質を表す商標である
ため、最初から需要者にその商品やサービスの内容を訴求しやすいからです。
将来的には?
しかし、
最初から商標の価値が高い=将来的のも適切な商標であるとは言えません。
なぜなら、どんなにあなたがその商品や会社を有名にしても、
識別力が低いということは、他の同業他社も同じような商標を使えてしまう可能性があるからです。
例えば、ロゴで「安い.com」という商標をとって使っていっても、
(とること自体も難しいですが、ロゴ化の程度によって、とれる可能性はあります。)
格安.comを競合や新規参入者が使うことを阻止することは、かなり難しいです。
識別力が低いということはそういうことなのです。
消費者は、なんとなくしか、あなたの商標を認識できないのです。
商標漫画 4:区別できる商標を使いましょう!
のマンガにこの辺りのことが記載されています。
それに対して、「ビック・ドカ~ン」(造語)などだとどうでしょうか?
識別力は最初から高いです。
ただ、商品の質などを表してはいません。
しかし、一度、有名になってしまえば、
消費者の心に強く残るのです!
競合の排除力(=商標の力)
識別力が低い場合
識別力が低い商標は、たとえ登録になっても、
識別力が低という事実は変化しません。
そのため、識別力が低い商標はたとえ登録されていても、
類似の商標を排除する力が弱いのです。
・ みんな同じような言葉を使いたい言葉であるからです
・ 悪意無く、たまたま同じような商標を、偶然に使ってしまうことが十分にあるからです。
どんなに頑張って、有名になっても、
このしがらみから逃れることはできません。
識別力が高い(造語)
他方、独自性のある例えば造語の商標=識別力が高い場合はどうでしょうか
そのような独自性のある商標の場合
識別力が低い商標のように、
悪意無く、たまたま同じになったということがあり得ません
そのため、自力で有名にした場合には、
独自性のある=識別力が高い商標は、広く、類似の商標を排除する力が強い
といえます。
本来的に商標は育てるものです
本来的には、商標というのは、
独自性のある=識別力が高い商標を採用し、
それを自分が使い続けて、その品質等の良さから、
その商標が付いた商品やサービスが良いものだと、
消費者に認識されるように、
商標(=事業・会社)を育てるものなのです
識別力が高い商標商標を考えてみては?
以上のような理由から、
例えば、識別力が低いと言われた場合には、
基本に立ち返って、
商標を独自性のあるものにできないか、
今一度、検討する(デザインしなおす)
というのも手です。
関連ページ
識別力がない(記述的商標)とはどういうことか?商標法第3条第1項各号(特に商標法第3条第1項第3号について)
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