元審査官がアドバイス:大企業に負けないぞ!中小企業・ベンチャー企業・個人発明家が特許出願(特許申請)し特許を取るには(費用)
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
元審査官がアドバイス:大企業に負けないぞ!中小企業・ベンチャー企業・個人発明家が特許出願(特許申請)し特許を取るには(費用)
はじめに(特許を取るべきか?)
弊所には、たくさんの中小企業・ベンチャー企業・個人発明家から
から発明を特許にしたい(特許を取りたい、特許権にする)とのご要望をいただきます。
ご相談をうけ、特許を出願する場合もありますが、
大抵の場合は、いま一度よく考えてくださいとお伝えします。
その理由は、まず、特許出願にはかなりの費用が掛かるからです。
特許出願だけでも、30万~40万円ほどもかかります。
そして、特許権にするまでには、
そこから最低でもプラス20万~60万程度もかかってしまうのです。
(費用について詳細は:特許取得(出願後、申請後)の流れ(フロー・フローチャート・期間)と費用を参照)
できるだけ広い権利を取ろうとすればするほど、
特許庁審査官の抵抗も大きく、費用が掛かることになります。
さらに、特許が取れたとしても、
1つの出願程度では、その発明をまねしようとした第三者が
どのような方法でも、同じような製品を作ることができない
レベルの広さの特許をとることは容易ではないのです。
ですから、中小企業・ベンチャー企業・個人発明家様は
まずは、その発明がお金になりそうか、複数の企業に声をかけてください。
そして、商品化してもらえそう!
商品化してある程度の利益が取れそう!
ということになった場合に、特許の出願をしましょう!
ということにしております。
その際に、
特許にするためには、
秘密を保持したうえで特許出願をしなければならないのに、
話してしまって大丈夫ですか?
と疑問に思われると思います。
その発明を企業に話してしまった後でも、
特許出願をして、合法的に特許を取得できるように、
秘密保持契約書のひな形を用意しました。
秘密保持の覚書(←一種の秘密保持契約書(訳して「NDA」)です。)
契約書とせずに、覚書としているのは
契約書としてしまうと、相手がビックリしてしまい、
記名等を渋る、などがあるとまずいこと、
相手を刺激しないように、他の表現もできるだけマイルドにしております。
このようにしても、実は契約書と効力は変わりません。
この覚書に署名をしてもらってから、
発明をいろんなところで説明して、
是非とも、その発明を商品化しても良いとの会社を探してください。
その上で、特許出願しても遅くありません!!
後は、私が何とか致します!!
でも、本当は、できれば先に出願してほしいです。
その理由は、↓に記載しております。
特許をよりよくするために
なお、特許(発明)をよりよくしたい場合には、
下記のページを参照くださり、
より良い発明と
特許改善サイクル:より良い特許とする方法:質問:より良い特許を取るためにどうすればいいですか?
アイディアを買ってもらうという考え方
中小企業・ベンチャー企業・個人発明家のお話を聞いていると、
特許をとって、大企業様に買ってもらおうという方が多くおられます。
ただ、そのようなことはとても難しいです。
極めて高い確率で、その特許は買ってもらえません。
なぜでしょうか?
まず、大企業は中小企業・ベンチャー企業・個人発明家をなめています。
もちろん、大したことのない発明だと思えば全く相手にしないでしょう。
リップサービスで、「特許になったら連絡して」ぐらいは言うかもしれません。
その心は、どーせとれるわけない・・・と体のいい断り文句です。
では、よい発明なら、「ぜひ買わせてください」というのでしょうか?
いえ、そうはなりません。
いい発明の場合であっても、買うということになれば費用がかかります。
それに対して、この発明は大したことはないし興味もないといってしまえば、
たいていの個人発明家は、高額の費用がかかることから
権利化をあきらめてしまいます。
そして、だれでも使えるようになった特許を、しめしめと自由に使いつつ、
自分はそれを少し変えて特許出願をすることになると思います。
もしかすると、そのまま出願するかもしれません。
もし、あきらめないとしても、腕や、志のない弁理士が担当した場合、
抜け道がたくさんできてしまうのです。
大企業は、その抜け道を通ればいいと考えると思います。
従いまして、大企業に持ち込んでも、
いい反応をもらる確率は低い。
ということになります。
特許を、ただ買ってもらうという事は、敷居が高いのです。
何らかのコネ、業界知識等があれば、この方法も不可能ではないです。
この場合にも、志があって、所定の腕があり、特許庁と闘ってくれる
「普通ではない」弁理士が必要です。
普通の弁理士ができる、狭い権利をとっても、意味が無いからです。
どうして普通の弁理士ではだめなのか、下記のページをご参照ください。
① 特許の価値が変わるという真実
( ↑ の真ん中あたりの「特許の価値が変わるという真実」をご参照ください。)
② 植村の理念
(「大企業の仕事をしない理由」部分をご参照下さい。)
③ 審査官殿納得できません!拒絶査定不服審判
(↑ 審判まで争う必要があるということを記載しております。)
その他の方法(クラウドファウンディング)
企業への売り込みは厳しいという方向けに、
クラウドファウンディングという方法を提案いたします。
このクラウドファウンディングと特許という記事を参照してください。
この方法で、クラウドファウンディングして、
お金を集めるという方法もありですし、ちゃんと集まれば、
特許化の費用ぐらいは、何とかなるのではないかと思います。
どのような場合に出願すればいいのでしょうか!!
まず、自分である程度商品化できる。
もしくは、商品化をしてくれる会社を見つけられる。
ということが基本的に必要です。
① 特許になるか否か?
② 特許になった後に、その特許が競合を排除できるほどの権利である必要があるか?
という事は、本来的には重要ですが、
中小企業にとっては、まずは重要ではありません。
変なことを書いていると感じたのではないでしょうか?
普通、①、②はとても重要だと思ったのではないでしょうか?
正直申し上げると、個人発明家、中小企業、ベンチャー企業にとって、
これらはオプションです。
もし、そうなったらいいという程度で考えてほしいのです。
なぜなら、①と②を満たす特許を、
1~2個とかの少ない数の出願で確保することはとても難しいのです。
それよりも重要なことがあります。
③ 特許を出していることによる宣伝効果
④ 特許を出していることによる競合の牽制効果
⑤ 特許を出していることによる出資・仲間を募れる効果
正直、これらについて、特許出願費用の30~40万円よりも価値がある。
もしくは、価値がある可能性があるという結論にいたったのであれば、
③~⑤の効果を、出願して得るべきなのです。
出願だけであっても極めて強力な状態も作り出せる!
その理由は(特許の最も恐ろしいタイミングとは!)
に記載してありますのでご参照下さい。
① また、私が名付けた、地雷移動攻撃特許出願も可能なのです。
② さらに、警告もどき攻撃も可能です。
③ なお、この地雷移動攻撃をより強力にするため、地雷無限増殖攻撃もあります。
そして、私はお客様のご要望があれば、
本当に徹底的に戦う(争う)弁理士(特許出願から権利行使まで)
のように、徹底的に争います。(費用は掛かってしまいます。)
出願の価値
逆に特許
特許の価値=情熱
結論:最も重要なのは、発明者の情熱なのです。
特許の価値は何によって決まるのでしょうか?
出願する価値があるか否かは、最初に決まっていると皆さん思われていると思います。
普通の弁理士も、みなそう思っています。
しかし、発明の価値は実はそうではないのです。
発明の重要性 × 市場規模 × 特許取得の上手下手・根性
で決まるのです。
発明の重要性
出願段階で、私がより高度になるようにアドバイスできます
(植村は、弁理士だけではなく、知財コンサルタントでもあります)
お客様のアイデアを具体化し、より高度な発明へと発展させるために、
多少なりとも増殖させることはできます。
(これが、できない、しない弁理士も多いです)
市場規模
市場規模は、前述の「アイディアを買ってもらうという考え方」で記載したように、
買ってもらおうという消極的な立場では変化しません。
しかし、自分でこれから製品を作ろう!
などの積極的な働きかけを行えば、
その量はどれほども大きくすることができます。
私は特許出願をする際に、それが価値があるか否かは分からず、
宝くじを買うようなものであると思っています。
ただ、普通の宝くじと全く異なる点があります。
それは、自分の努力で、当選確率をどれほどでも高めることができるのです。
もし、自分でその事業を、新たに立ち上げるのであれば、
その当選確率は100%に近いです。
他方、誰かに買ってもらおう
向こうから声をかけてもらおう
というのであれば、0%に近いです。
買ってもらうにしても、自分で企業にアプローチするのであれば、
確率は、その努力に応じてどんどん当選確率が上がります。
特許取得の上手下手・根性
上手いか下手かで、特許の価値が変わるという真実
( ↑ の真ん中あたりの「特許の価値が変わるという真実」をご参照ください。)
にも書かせていただいたように、これこそ、植村が最も得意とするところです。
根性もいります!
その意味について、本当に徹底的に戦う(争う)弁理士
をご参照ください。
また、審査官殿納得できません!拒絶査定不服審判もご参照ください。
また、こちらのコインランドリ物語などをダウンロードしていただけると
その真実が分かると思います。
私の思い
騙したくない!
正直、個人発明者様からお話があった時に、
上記のような対応をせずに、特許出願するようお勧めする方が手数料が稼げるので、
私個人の利益を考えるとその方がいいのです。
特許にならなくても、
特許になったものの、お金にならなくても、
私には関係ないです。
「頼まれたのでやっただけです」と言えば済むのです。
私はそのようなことはしたくありません。
無駄に出費させて、平気ではいられないのです。
その為、上記のような対応をしております。
特許を取る価値があるか? 特許取れますか?
ここまで読んできた方には、この質問はすでにないかもしれませんが・・・
でも、この質問をしたくなる気持ちはわかります。
それについては
に書いています。
よくある質問
国際出願(PCT、世界特許)とするか否か?
外国の特許についてもよく聞かれます。
それについては、
費用と判断基準:PCT申請(PCT出願・国際特許申請・国際特許出願)をするか否か、ダイレクトPCT
こちらを参照してください。
弁理士 植村総合事務所をもう少し知りたい方のために
宣伝広告用に分かりやすくまとめた
元特許庁審査官 中小企業・ベンチャーが本当に必要な使える特許とは?
をご参照ください。
関連ページ
特許調査についてお考えの方は、
【特許調査(特許検索)の必要性!必要ないです!元特許庁審査官】をご参照ください。
特許出願からその後の流れと費用を知りたい方は
【特許取得(出願後、申請後)の流れ(フロー・フローチャート・期間)と費用】へ
実用新案・意匠と迷っている方は
【特許・実用試案・意匠の違い(どれを選択すべきか)】をご参照ください。
もし、マスクについての発明の場合は
【マスクについての発明(特許・実用新案・意匠)について】をお読みください。
なお、私のような弁理士に頼まず、対応したい(自力で出願して費用を抑えたい)
という場合には以下のページを参考にしてください。
© 弁理士 植村総合事務所 元審査官 弁理士 植村貴昭