特許取得(出願後、申請後)の流れ(フロー・フローチャート・期間)と費用
植村 貴昭 この内容を書いた専門家 元審査官・弁理士 行政書士(取次資格有) 登録支援機関代表 有料職業紹介許可有 |
特許取得(出願後、申請後)の流れ
(フロー・フローチャート・期間)と費用
0 弁理士会発表の一般的な費用
弁理士会による特許・商標・意匠等の各種費用のアンケート結果-(A)
このページをもとに、弊所の料金を書手続きのところで、比較しています。
1 一般的な特許事務所・商標事務所での特許出願(申請)の流れと費用の説明
流れは下記の図になります。この図(フローチャート・期間)に沿って、説明していきます。
以下のような手順(フロー、流れ)で特許は登録されます。
⓪【特許出願の決断・判断】
特許出願するかどうかの判断の基準について、
もし、特許申請するか否か迷っているのであれば、
以下の、ページなどを参考にしてください。
ざっくり、結論を申し上げると、
その事業を本気でやるなら特許出願は必須です。
特許申請(特許出願)における発明の完成度:どの程度で出願をしてよいのか?}
特許になりますか?特許にする価値ありますか?との質問
元審査官がアドバイス:大企業に負けないぞ!中小企業・ベンチャー企業・個人発明家が特許出願(特許申請)し特許を取るには(費用)
①【打ち合わせ】
まず、そもそも、特許出願の価値があるのか、費用と期間などの相談を受けます。
また、発明の内容を聞き、特許の戦略的なお話(コンサルティング)も併せて行います。
具体的には、その発明を拡張・発展させるようなお話をいたします。
また、その発明をどのように利用するのかのアドバイスなども致します。
当然、発明自体の細かい内容をお聞きします。
↓ 具体的には例えば、下記のようなことをお話いたします。
特許をよりよくするために
この際に、特許(発明)をよりよくするために、以下のページの助言をさせていただくことがあります。
この場合に、発明の問題点などを指摘してしまうかもしれません。
その時はお許しください。
できるだけ良い特許を取っていただきたいという熱意の表れなのです。
特許改善サイクル:より良い特許とする方法:質問:より良い特許を取るためにどうすればいいですか?
②【見積もり、納得】
期間:①から3日程度(無料)
①の発明の内容から、どのぐらいの費用が掛かるか見積もりをします。
納得いただいた場合に、着手となります。
ただ、大変申し訳ございませんが、先払いをお願いいたしております。
③【特許申請書類の第1稿の納品】
期間:1~1.5月(30~45万程度)
ヒヤリングのでお聞きした発明の内容を、特許出願(特許申請)が可能な明細書(申請書類・出願書類)できる程度まで、
作り上げて、第1稿という形で納品します。
弊所料金 | 他事務所平均 | 上記弁理士会アンケートによる根拠 | |
出願手数料 明細書15頁 請求項5 図面5枚 |
受任費 30~40万程度 謝金 9万円程度 |
受任の平均 25~40万円 謝金の平均 10~15万円 |
←受任の根拠 ←謝金の根拠 |
出願手数料 明細書25頁 請求項20 図面10枚 |
受任費+謝金を含め 謝金 9万円程度 |
受任の平均 40~55万円 謝金の平均 25~28万円 |
←受任の根拠 ←謝金の根拠 |
上記表からもわかるように弊所の出願時の費用は少し高いものの、謝金を考えると平均ぐらいかなと思います。
ただ、弊所は謝金については、従量制ではなく固定なので、多い明細書の場合弊所は安くつくかと思います。
④【第1稿の修正】
期間:3日から14日(無料)
修正がなければすぐにでも出願できますし、大きな修正があれば
14日ぐらいで修正版を納品して、クライアントが納得するまで修正いたします。
ただ、大幅な修正がある場合には、追加料金や別出願になってしまうこともあります。
そのため、できれば、最初の段階で、ある程度しっかりした情報がいただきたいです。
⑤【特許出願】
(③でもらっている為追加費用なし)
特許庁に出願(申請)いたします。
この出願した日から、先願としての地位が発生します。
⑥【審査請求】
期間:⑤の出願日その日~3年後までのいずれかの好きな時点
(13万円~25万円程度)
出願した後
出願のその日でも可能ですし、
出願から3年後の時までの、
いずれかの好きな時点で、審査請求をします。
これがなされるまで、特許庁は出願があっても何もしません。
ただ、出願書類を受け取っているだけです。
出願日から3年たった日まで、この審査請求がないと、
その出願は取り下げられたものとされてしまいます。
(=「取下擬制」といいます。)
そのため、この期間はとても大事で、特許化を目指す発明は、
それまでにこの審査請求をする必要があります。
補助金も申請いたします!
補助金が出る場合は、11万円程度に圧縮できます。
この審査請求には、個人事業主(=個人発明家)、中小企業、
ベンチャー企業等においては、補助金が特許庁から出ています。
弊所では、この審査請求に対する補助金申請も承っております。
(手数料として2万円(税別)を頂戴しております。)
いつ審査請求すべきかについては、このページに記載しております。
⑦【一回目の拒絶理由通知】
期間:⑥の審査請求から1年程度(12万円(税別)/1回)
弊所料金 | 他事務所平均 | 上記弁理士会アンケートによる根拠 | |
意見書料金 |
6万円(税別) |
他の事務所の平均 約6.6.万円 | ←意見書の料金の根拠 |
補正書料金 |
6万円(税別) |
他の事務所の平均 約6.4万円 | ←補正書の料金の根拠 |
審査請求から審査が始まるまで上記のように、1年ですが、短縮する方法は、あります。
このページで、解説しております。
⑥の審査請求をしたのち、審査の順番待ちをすることになります。
現在恐ろしいことに、約1年ほど順番待ちにかかります。
(私が、特許庁にいたときには、もっと、ずっと長かった(6年とか)のですが、
現在はこれでも短縮されたのです。)
審査の結果ですが、
ほぼ100%(現実には、95%ぐらい)
の確率で、拒絶理由通知が来ます。
この拒絶理由通知とはは、いうなれば、
今のままでは登録できないですとの審査官の意思表示です。
この、拒絶理由通知が来たからといって、
あきらめる必要は全くないです!
来るのが普通だからです。
ここからが、最大の、弁理士の腕の見せ所です。
(植村が最も得意とするところでもあります。)
この審査官の意見の論理を破壊する論理を展開するのです。
このやり取りは、複数回行われるのが普通です。
広い権利を欲しければ、回数が多くなるのは当然です。
審査官は、広い権利を上げたくないと思っており、
その抵抗を打ち破って登録するためには、当然費用も時間もかかります。
⑧【2回目以降の拒絶理由通知】
期間:前の拒絶理由通知から半年から1年
(12万円(税別)/1回)
上述のように、広い権利が欲しければ、複数回あることが普通です。
そして、本当に欲しい大事な権利は、
後述する拒絶査定不服審判まで争うことが普通です。
(そこまで争わなければ、広い権利は取れないからです)
本当に徹底的に戦う(争う)弁理士(特許出願から権利行使まで)
弊所料金 | 他事務所平均 | 上記弁理士会アンケートによる根拠 | |
意見書料金 |
6万円(税別) |
他の事務所の平均 約6.6.万円 | ←意見書の料金の根拠 |
補正書料金 |
6万円(税別) |
他の事務所の平均 約6.4万円 | ←補正書の料金の根拠 |
⑨【拒絶査定不服審判】
期間:1年程度(28万円程度)
拒絶査定不服審判は、審査官ではなく、審判官が判断します。
内容も、準裁判手続きで、裁判よりは簡易ですが、かなりの手間がかかります。
この審判の中で、拒絶理由通知が来ることもあります(対応費用が掛かります。)
ただ、私は、中小企業・ベンチャー企業・個人事業主などの発明の場合、
つまり、出願の件数が1件~数件程度の場合は、
ここまで頑張るべきだと思っています。
その理由は、このページに記載しております。
⑩【登録査定】
期間:出願から最短1年~7年
(12万円程度)
上記拒絶理由通知(拒絶査定不服審判)で、
審査官、審判官を説得できた場合には、登録査定されます。
おめでとうございます!
この時に、3年分の登録費用と、成功報酬がかかってきます。
以下、4年目などの費用も、権利を維持するために必要とされます。
(権利維持年金、あるいは単に「年金」といわれます。)
以上が、一般的な、特許権取得(登録)までの流れになります
⑪【登録後】
登録後の歌手情報はこちらになります。
広い権利をとれても安心しきってはいけません!穴をあけようと虎視眈々と狙っているかも!
特許登録後の維持費用はこちら
2 ケースごとの特許取得の費用
以下は、弊所であった事例ごとの費用です。ご参照ください。
Case01:オーラルケア用品で特許を取得したケース
内訳 | 金額 |
特許出願費用 | ¥ 380,000 |
出願審査請求費用 | ¥ 150,000 |
登録料納付 | ¥ 120,000 |
合計 | ¥ 650,000 |
この特許は比較的スムーズに権利取得となった場合です。
ただし、幣所では拒絶理由が来ない願書を作成することは殆どありません。
拒絶理由通知が来ないような特許は、特許として不十分であると考えているためです。
Case02:コンピュータプログラム及びサーバーに関する特許を取得したケース
内訳 | 金額 |
特許出願費用 | ¥ 350,000 |
出願審査請求費用 | ¥ 170,000 |
早期審査に関する事情説明書作成費用 | ¥ 22,000 |
拒絶理由通知対応費用 | ¥ 132,000 |
登録料納付 | ¥ 120,000 |
合計 | ¥ 792,000 |
お客様の事情により本件は特許権利化を急ぐ必要がありました。
その場合審査官に、事情を説明し審査を速めてもらうことが出来る場合があります。
Case03:審判まで争って登録になったケース
内訳 | 金額 |
特許出願費用 | ¥ 370,000 |
出願審査請求費用 | ¥ 170,000 |
拒絶理由通知対応費用 | ¥ 132,000 |
拒絶査定不服審判費用 | ¥ 350,000 |
登録料納付 | ¥ 120,000 |
合計 | ¥ 1,142,000 |
拒絶査定となった場合には本ケースのように
査定不服審判請求という手続を行うことが出来ます。
査定不服審判請求は裁判とほぼ同様の手続になるため費用が高額となりますが、
幣所では最後まで諦めずに戦うことが可能です。
一般に激安、安い、事務所であっても同じ流れになります。
ただ、激安事務所の場合、
拒絶理由通知のときに予想外の費用を請求されることがあり、注意が必要です。
3 どうしても資金的に難しい方へ
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などを参考にしてください。
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